チャリング・クープマンス (Tjalling C. Koopmans), 1910-1986.

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 オランダ生まれのチャリング・クープマンス(注:クープマンズという表記の人もいる)は、数理経済学と計量経済学の発 展におけるパイオニアの一人だ。1948 年から 1967 年までコウルズ経済研究所の所長を務めたクー プマンスは、ローザンヌ学派に源 流を持つ新ワルラス派が近代的な定式化された形態へと発展するとても大事な時期に、主導的な役割を果たした。

 クープマンス自身の経済学への貢献は多岐に上る。彼は「線形計画法」やアク ティビティ分析の手法を独立に発見して発展させ、それを実際的・理論的な一 般均衡モデルに適用した (1951, 1957)。彼の Three Essays (1957) は 新ワルラス派一般均衡理論の理論及び 手法的な解説として古典的なものの一つだ。クープマンス (1951)では、「生産の技術効率性」と「利潤最 大化」が等価だということを明らかにして、この発見によって彼は社会主義 計算論争に大きな影響を与えた。一般均衡下での効率性 に関心を持ったクープマンスは、新 古典派成長モデルを異時点間の最適化問題として再定式化した (1965, 1967) し、経時的最適性への関心は彼の仕事の重要な時期を占めることとなる。

 クープマンスは計量経済学における 「コウルズアプローチ」 (1937, 1947, 1950) ―― あるいは単に、時系列/VARアプローチが普及する前に一般的だった計量経済学とでも言うべきものを開発、普及させる上で重要な役 割を果たした。1940 年代には、クープマンスは実証研究における「理論な き測定」アプローチをめぐって、アメリカの制度学派と手法論争を繰り広げた。

 1975 年、イェール大学で教鞭をとっていたクープマンスは、レオニード・ カントロヴィッチノーベル記念賞を共同で受賞した。

チャリング・クープマンスの主要著作

T・C・クープマンスに関するリソース


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