Nautilus はいろいろカスタマイズできるので、自分のニーズや趣味にあわせられる。この節では、そのやりかたを説明しよう。
最初に Nautilus を起動したとき、ユーザレベルを選べと言われたでしょう。初心者、中級、上級のどれかを選んだはずだ。ユーザレベルは、ファイルやフォルダを見るときに、どのくらい細かい情報を見たいか指示するためのものだ:
初心者: これまで Linux や GNOMEを使ったことのないユーザ。
中級:Linux や GNOME でそこそこ経験はあるが、システムの細かい話をいちいち見たくないユーザ。
上級:システムの(ぐちゃぐちゃしたところまで)細かい部分を全部見たい人。
ユーザレベルの変更には、設定(preferences)メニューを開いて、好きなレベルを選ぼう。
レベルの差がどう影響するか見たければ、自分のホームディレクトリにいって、それぞれのレベルで何が表示されるかを順番に見てみよう。最後に自分の好みのレベルに戻すのをお忘れなく。
設定(preferences)ダイアログボックスには、いくつか設定できるものが入っている。どんな設定が可能かは、ユーザレベルによる――中級、上級ユーザは、初心者よりもいろいろ設定をいじれる。
設定によって、Nautilus の見かけも変わるし、ファイルやフォルダを見たりクリックしたときのふるまいも変わるし、「検索」や「Web検索」をクリックしたときに行われる検索もちがってくる。
設定(preferences)ダイアログボックスを開くには、設定(preferences)メニューを使う。
設定のカスタマイズには:
設定(preferences)メニューを選んで、そこからさらに設定(preferences)を選ぼう。
設定(preferences)ダイアログボックスの左側部分から、変えたい設定を選ぶ(たとえばアイコン、一覧表示)。
それぞれの設定を、好きに変える。
設定が終わったらOKをクリックしてウィンドウを閉じる。
Nautilus ウィンドウには出フィル都で4つのバーが表示される。
サイドバー
ツールバー
ロケーションバー
ステータスバー(ウィンドウの一番下)
画面のスペース節約のため、バーをいくつか隠したいときもあるだろう。
バーの表示・非表示の変更には:
表示形式 (View) メニューを開いて、二番目のところにあるオプションのどれかを選ぼう。たとえば、サイドバーを隠すには、「サイドバーを隠す」をクリックする。
バーを再表示するには、表示形式 (View) メニューを開いて、「表示」オプションをどれか選ぶ。
注: Nautilus ウィンドウでバーを隠して、別のNautilus ウィンドウを開いたら、新しいウィンドウではバーは隠れていない。新規ウィンドウでどのバーが表示・非表示されるべきかを指定するには:
設定(preferences)メニューを選んで、そこからさらに設定(preferences)を選ぼう。
設定(preferences)ダイアログボックスの左側で、アピアランス(Appearance)を選ぼう。
表示形式 (View) の部分で、新規ウィンドウでも非表示にするバーのチェックをはずす。
OKをクリックしてウィンドウを閉じる。
アイコン表示でのファイルの整列
見ているファイルの配列を変えるには、 表示形式 (View) メニューからアイテムの整列(Lay Out Items)を選ぼう。それから、ファイルをどう整列したいか選ぶ。
手動 | アイコンをドラッグして勝手に並べられる。 |
名前順 | ファイルは名前のアルファベット順に並ぶ。 |
サイズ順 | 大きなファイルから小さなファイルへと並ぶ。 |
種類順 | ファイルは、テキスト、画像といったグループ順で並ぶ。フォルダも一つのグループになる。 |
変更日順 | いちばん最近に変更されたファイルが先頭にくる。 |
エンブレム順 | アイコンにエンブレムを追加したら、ファイルはエンブレムの種類別に整列する。エンブレムなしのものが最後にくる。 |
密な配置 | アイコンの間隔がせばまる。 |
順序を逆に | 選んだオプションについて並びを逆にする。 |
一覧表示でのファイル配列
一覧表示では、ファイルの配列は表頭をクリックすると変わる。たとえば種類順に並べたければ、表頭の「種類」をクリックすればいい。もう一度クリックすると順番は逆になる。
ファイルを見て開く も参照。
Nautilus ウィンドウの飾りを変えたければ、全体テーマを変えたり、特定オブジェクトの背景色や画像を変えたりできるよ。
新しいテーマを選ぶ
編集メニューを開いて、Nautilus テーマを選ぶ。
テーマを選ぶ。外見はすぐに変わるので、そのテーマがどう見えるかわかる。
終わったら「完了」をクリックしよう。
背景を変える
編集メニューを開いて、背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)を選ぶ。
背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)ダイアログボックスで、パターンか色を選ぶ。
タイルを Nautilus ウィンドウのどこかにドラッグ。たとえば、黄色いタイルをサイドバーにドラッグすると、サイドバーの色が黄色に変わる。もとの設定に戻すには、「リセット」タイルをドラッグしよう。
終わったら「完了」をクリックしよう。
注: 背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)ダイアログボックスでは、 エンブレム をドラッグして個別ファイルやフォルダアイコンにくっつけることができる。
カスタム背景の追加と削除
中級・上級ユーザなら、カスタマイズの選択肢一覧にある背景や色を足したり削除したりできる。
画像ファイルはすべて背景にできる。カスタマイズの選択肢に背景画像を追加するには:
編集メニューを開いて、背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)を選ぶ。
背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)ダイアログボックスで、パターンを選ぶ。
新規パターンを追加(Add a New Pattern)を選ぶ。
背景パターン群に追加したい画像ファイルを見つけよう。
その画像ファイルを見つけて OK をクリック。その画像ファイルは、新しいタイルとして追加された。
新しい色を背景色の選択肢に加えたければ:
編集メニューを開いて、背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)を選ぶ。
背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)ダイアログボックスで、色を選ぶ。
新規色を追加(Add a New Color)を選ぶ。
色彩ホイールで、使いたい色を選んで OK をクリック。
その色の名前をタイプして、OK をクリック。その色が選択肢に追加された。
カスタムのパターンや色を、タイル群から削除したければ:
編集メニューを開いて、背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)を選ぶ。
背景とエンブレム(Backgrounds and Emblems)ダイアログボックスで、パターンか色を選ぶ。
パターン削除か色削除を選ぶ。
追加したパターンや色の一覧が表示されるので、削除したいものをクリック。
いまのステップを繰り返して、いらない色やパターンを全部削除する。
「完了」をクリック。
注: なにかオブジェクトの背景に指定したパターンや色を削除しても、そのオブジェクトはその色やパターンを使い続ける。
アイコンは、キャプションに情報を伴って表示される。ふつうキャプションはディレクトリ名と、そのディレクトリの中のアイテム数と、ファイルの名前や数だ。ズームインしてもっとアイコンをよく見れば、もっと情報が表示される。
アイコンキャプションのカスタマイズ
アイコンの下に出る情報――アイコンキャプション――はカスタマイズできる。ファイル名は必ず最初に出てくるけれど、その後に出てくる情報の種類や順番は変えられる。
編集メニューを開いて、アイコンのキャプション(Icon Captions)を選ぶ。
「最初」ボタンをクリックして、一覧から選ぼう。選ぶ情報は、アイコンの下のファイル名に続いて最初に表示されるものになる。
いまのを「二番目」「三番目」ボタンについても繰り返す。
アイコンキャプションのカスタマイズがすんだら、ダイアログボックスを閉じよう。
注:アイコンキャプション全体を見るには、ズームインしよう(ロケーションバーの + マークをクリックしよう)。
アイコンのカスタマイズ
個別ファイルやフォルダのアイコンをカスタマイズして、カスタムアイコンをつけることができる:
そのファイルやフォルダのアイコンをクリックする。
ファイルメニューを開いて、プロパティ(Show Properties)を選ぶ。
プロパティダイアログボックスで、カスタムアイコンを選ぶ(Select Custom Icon)をクリック。
カスタムアイコンに使いたい画像を見つけて選択。それから OK をクリック。
プロパティダイアログボックスを閉じる。
画像ファイルを、カスタマイズしたいアイコンにドラッグしてきてもいい:
サイドバーで開いているタブがあったら (Tree, Notes, History, or Help) 、片づけよう。カスタマイズしたいアイコンが見えるようになる(タブを片づけるにはそれをクリックする)。
カスタマイズしたいアイテムをダブルクリックして、そのアイコンがサイドバーに表示されるようにしよう。
そのアイコンに画像をドラッグして重ねる。画像がアイコンになる。
ヒント: アイコンのカスタマイズには、Nautilus ウィンドウを2つ開けて作業するといいよ。ファイルメニューを選んで、そこから新規ウィンドウを選ぶ。片方のウィンドウから、カスタマイズしようと思っているアイコンへ画像をドラッグしてくればいい。
アイコンにエンブレムをつける
エンブレムは、個別ファイルに緊急、お気に入りといったしるしをつけるものだ。アイコンにエンブレムをつけるには:
エンブレムをつけたいファイルやフォルダが、Nautilus ウィンドウで見えていることを確認する。アイコン表示でも一覧表示でもいい。
編集メニューを開いて背景とエンブレム (Backgrounds and Emblems) を選ぶ。
背景とエンブレム ダイアログボックスで、エンブレムを選ぶ。
エンブレムを選んで、カスタマイズしたいアイコンにドラッグしてくる。エンブレムを消すには、消去エンブレムをアイコンにドラッグしよう。
完了 (Done) をクリック。
エンブレムは好きなだけ足せる。
試してみよう | |
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エンブレムを使ってファイルを整理しよう。 |
すぐに処理すべきファイルには、「しまった!」(Oh No!)や「緊急」(Urgent)エンブレムをつけよう。それから表示形式 (View) メニューを開いて、エンブレムで整列を選ぼう。エンブレムつきのファイルが、アイコン表示でも一覧表示でも先頭にくる。
エンブレムがあるとエンブレムによって 検索 もかけられる。
デスクトップの背景色を変えたり、新しい「壁紙」を貼ったりできる。以下のようにしよう:
デスクトップの(ウィンドウの外の)どこでもいいから右クリックしよう。ポップアップメニューからデスクトップの背景を変える (Change Desktop Background) を選ぶ。すると GNOME コントロールセンターの、バックグラウンド画像 (Background Image) が表示される。section displayed.
背景に画像を使うには、「壁紙」の部分にあるプルダウンメニューからアイテムを選ぶか、「参照」を選んでコンピュータから画像ファイルを選ぼう。
画像を背景に使うなら、どういうふうに使うかも選ぼう。タイルするのか、中央に原寸表示するのか、画面の大きさに合わせて拡大するのか、エンボスしたロゴにするのか。実際にどんな具合になるかを見るには「試行」をクリックする。
背景にカラーを使うには、「一番目の色」と「二番目の色」の隣にあるカラータイルをクリックして、カラー円盤から好きな色を選ぼう。
「色」のところのプルダウンメニューから、単色、水平グラデーション、垂直グラデーションを選ぶ。実際にどんな具合か、「試行」を押して見てみよう。
「GNOME で壁紙を設定」がまちがいなく有効になっていることを確認しよう。
OKをクリック。それから GNOME コントロールセンターを閉じる。