WORD 資生堂(レクチャー) 資料
なぜお金には魔力があるのかとかなんとか。
2001/08/03
山形浩生
1. まえおき
- お金がらみのいまの仕事について
- 収支の計算と経済性の計算
- 市場の分析、ということについて
- 疑問:お金と価値との関係、みたいなものについて
2. お金(ただしいまあるような形での)の強み
- 価値というものをすべて一元化できること
-
一方で、必ずしもお金は価値をあらわすものじゃない
(インフレとか、為替とか……)
- さらに、お金がいまのような形になるにもいろいろプロセスがあった
→ お金が一元化するものではなく、一元化するようにお金を作っていったものだ。
3. それはそんなに悪いことか?
- 一元化をいやがる議論の根拠って?
- 一元化されにくいもの:セックス 選挙権 「尊厳」 家庭 おくりもの
寄付 宗教 「人間性」 「愛」 命 「誠意」 信用
- (だれのお金か? 何のためのお金か?)
- 金貸しはなぜ嫌われるか?
(シェイクスピアやディケンズでもイスラームやユダヤ教でも)
- 一元化を肯定する各種の議論
(でもそれって開き直り、のような気も)
4. 価値とお金:数字と現実との結びつき
- たとえばエンデなんかがいやがる話
(10年働くより複利計算のほうがいいとはなにごとだ!)
- 「利息」というものに対する不信と偏見
- 一方で数字としての自立性はある
(これはトラブルのもとでもあるけれど、お金の魔力でもある)
5. 数字としてのお金:いまのファイナンス理論と経済についてのおはなし
- ファイナンス理論をささえるいくつかの前提
-
- 明日のことはわからない(でもものによってわからなさには差がある)
- リスクの高いことをするには、人は大きな見返り期待を求める
- 経済学をささえる前提
- 「効用」の話(ないことになっているけれど、ある。)
- 合理性
- これがうまく行って来たことは認めざるを得ない(というか、山形的には別にこれを認めたくない気持ちはまったくない)
- ただし……これはこれまでの資本主義世界の拡大と技術革新があってはじめてあり得るのではないか? 希少性?
- いまの日本の不景気 なぜ需要がないのか(つまりみんなが金を使わないのか)
- 貯金と運用、の話?
6. 海外援助
- やってることは、単純……でもない金貸し
- 援助で何を買っているのか? 会計上はgood will
- 援助は単純な金貸しではないはず。
(でも金貸し的にやったほうがいい場合が多いのはなぜ?)
7. フリーソフトみたいな話
- なぜLinuxベンチャーは予想したほどアレか
- ネットでお金儲けがむずかしいか
- 希少性に基づかない経済? 贈与経済?
8. 価値の根拠とお金って?
- 価値は直接はかれない
(「価値があると思うから」価値がある)
- 価値の肉体的な根拠とお金?
- お金になるもの、ならないもの、しなくていいもの?
- 「一物一価」じゃないいろんな価値とその表現
- 時間と仕事とお金?
どっかに入るかもしれない話として:
- 信用についてもっと詳しく
- コンピュータによる会計の破壊?
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YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)