『クルーグマン教授の経済入門』表紙。CGクルーグマンがよい。

『クルーグマン教授の経済入門』(メディアワークス)正誤表 Valid HTML 4.0!



山形浩生


 ご好評いただいております『クルーグマン教授の経済入門』(メディアワークス)ですが、誤植が見つかりましたので、訂正するとともにお詫びいたします。

 『番外編 日本がはまった罠』のなかで、349ページの真ん中あたりに以下のような部分があります:

「これをいちばん簡単に考えてみると、つまりは均衡となる実質金利 D-1 (y*/y)-1 があって、実質価格の動きがどうだろうとこの経済はこれを提供する」

この文の中の式は正しくは:

D-1 (y*/y)-1

となります。

 これは、その直前に登場する式から導いていただければすぐわかります。その直前の式は:

1+ i = D-1 (y*/y) (P*/P)

 となっています。さて、引用した文中でも、問題の式であらわされている金利は、均衡時点の金利だ、と書いてあります。均衡ということはつまり、P* = P なので、P*/P = 1です。ですから、

1+ i = D-1 (y*/y)

つまりは
i = D-1 (y*/y)-1

 となるわけです。

 なお、この誤植については、数名の方からご指摘をいただきました。ほんとうにありがとうございます。


p. 246 1行目にあります、"rouge trader""rogue trader" の誤りです。訂正させていただきます。ご指摘くださいました N.N. さま、ありがとうございました。


p. 349 まん中付近に以下のような部分があります:

「これはつまり、今の価格水準が高ければ高いほど、実質金利が低くなる、ということを言っているわけだ」

これは、

「これはつまり、今の価格水準が高ければ高いほど、名目金利が低くなる、ということを言っているわけだ」

の誤りです。訂正させていただきます。ご指摘くださいました青木優さま、ありがとうございました。


 いずれも自力でさっさと気がついているべきところを、お恥ずかしい限りです。また、これに気がついていただいたということは、文中の式や説明をご自身で追ってくださった証拠でもあり、そこまでじっくりお読みいただけて訳者としてこれに勝るよろこびはありません。ここに感謝するとともに、一層のご鞭撻をよろしくお願いする次第です。

2000 年 1 月
山形浩生(訳者)



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