目の夢。

© 1994 Jamie Zawinski <jwz@jwz.org>
eyedream.


  ベッドルームに立っていると、左目の視野がぼやけてる。いしょうけんめい目をこすっても、まるですっきりしない。鏡を見ると、小さな赤い針穴が左右の目にそれぞれ開いていて、針がまっすぐ貫通したみたいな感じ。左目の針の通った傷が光彩ににかかっていて、出口の傷はちょうどレンズのふちだったので、視界がぼやけていた。ふーむ、なんでこんなことになったのかわからん。 クモ、のせいかな?

 突然部屋の中に医者がいて、そのお医者さんも首を傾げている。そしてあの小さな耳をのぞきこむような拡大懐中電灯でぼくの目をのぞき込んで、よくわからない医者っぽい音をたてた。そのときぼくは、何がおかしいのか気がついた。そこでお医者さんにきいた。「ぼくの身長ってどのくらいあると思います?

さぁねえ。195 センチとか 200 とか、そんなもんだろう」と医者。

 それだ! 「わかりませんか、問題はぼくがどうしようもなく成長してるってことなんですよ! だからぼくの目はこんなひどいことになってるんです!」 お医者さんはわかってくれなくて、だからぼくは一生懸命説明するんだけれど、同時に気がついたのが、 新しい仕事に就いたばかりだから医療保険がないぞ、ということだった。そしてこのぼくときたら穴あきの目玉に制御不能の成長だって。「こりゃとんでもなくお金がかかるぞ」とぼくは思った。

 というわけで、そこに立って病院の支払いの心配をしつつ、お医者さんには本当の問題をわかってもらおうとしていると、窓のすぐ外に人がたくさんいるのに気がついた。はだかのネーチャンたち。というわけで、治療費も出せないほど深刻な病気を、ベッドルームのバカな医者に説明しようとしてるってのに、窓の外では知り合いでもないはだかのネーチャンがぴょんぴょん跳ねてる。まったく 気が散るったらありゃしない。

 そこで目が覚めて、そしてもちろん、起き抜けだから視界がぼやけてる。一瞬、焦る


jwz home cries for help Translator's Home

Valid XHTML 1.0!YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)