OpenBSD は、まっさらな OpenBSD システムを多数のアーキテクチャにインストールするにあたって、いくつかの方法を提供している。たいがいの状況にあるほとんどの人は、これで OpenBSD システムがインストールできるはずだ。 OpenBSD システムをインストールする方法は、おおまかに以下に分類できる:
以上の方法すべて、フロッピーディスク一枚でインストールが可能だ。このディスクは、ftpミラーのどれからでも直接ダウンロードできる(ミラーサイトの一覧は http://www.openbsd.org/ftp.html)。 各アーキテクチャごとにディスクがあるので、自分のアーキテクチャ用の正しいディスクをダウンロードすること。サポートされているアーキテクチャ一覧は、FAQ 1を参照。
以下に詳細で完璧な、ステップバイステップのインストールガイドが、i386 と sparc アーキテクチャについて存在する。 INSTALL.i386 と INSTALL.sparc 文書を見るのもお忘れなく。
他のアーキテクチャを使っている人は、それぞれ自分のアーキテクチャ用 OpenBSD ディストリビューションの INSTALL.arch ドキュメントを見てほしい。またこの 汎用インストールガイドも参考になるだろう。
alpha は絶対に SRM ファームウェアを使っている必要がある。ARC ではダメです。alpha アーキテクチャの場合、CD2 からブートすればインストールできる。これをやるには、次のようなコマンドを使う:
boot -fi 2.6/alpha/bsd.rd dkaX
CDROM ドライブの識別子を知りたければ、show device を使おう。もし CD からブートできなくても、CD2:2.7/alpha/floppy27.fs のブートディスクを使えばいい。これを、上の i386 向けの説明で詳しく書いたのと同じ方法でフロッピーに書き込み、やはりインストール詳細ガイドにしたがおう。
OpenBSD バイナリを含むパッケージはいっぱいあるけれど、システムをたちあげて動かすのに必要なファイルはどれに入っているんだろうか。以下に、それぞれのパッケージの概略を説明しよう。
訳注:OpenBSD では、全ファイルシステムを一つのパーティションに入れるのではなく、/, /usr, /var, /tmp, /homeそしてスワップ領域で、それぞれパーティションを分けてインストールするのが推奨される。インストール時に必ず悩むのが、それぞれのパーティションをどのくらいにすればいいか、ということだ。以下の記述は、だからディスクの総容量だけじゃなくて、それぞれのパーティションの大きさの目安としても読むこと。
以下に、フルシステムインストールをする際の目安となるサブツリーのサイズを挙げる。下に挙がった数字は、かなり余裕を見た数字で、これだけあればインターネットにつながった典型的なホームシステムには十分だ。
ちなみに、以下の表を見るときは /usr と /usr/X11R6 は通常同じファイルシステム /usr の一部だということは頭にいれておくこと。だから、これらを別々のファイルシステムに入れるメリットはまったくない。
SYSTEM | / | /usr | /var | /usr/X11R6 |
---|---|---|---|---|
alpha | 56M | 540M | 27M | 161M |
amiga | 45M | 399M | 24M | 36M |
hp300 | 31M | 234M | 24M | 47M |
i386 | 35M | 229M | 24M | 72M |
mac68k | 29M | 232M | 24M | 36M |
mvme68k | 29M | 232M | 24M | - (no Xserver) |
pmax | 50M | 355M | 24M | 60M |
sparc | 40M | 259M | 24M | 49M |
ディスクラベルエディタ(訳注:インストール時にパーティションを切るツール)を使っているとき、全ディスクを「a」 (メインのファイルシステム) と 「b」 (スワップ) に分けるようにすることも可能だ。この場合、disklabel で設定する「a」ファイルシステムが root パーティションになって、その場合のサイズは上記の 3 つの値 (/, /usr, /var) の合計に、/tmp用のスペースを多少加えたものとなる。 「b」パーティションを設定すると、それが自動的にスワップパーティションになる――これは最低 32MB が推奨だけれど、ディスクに余裕があるなら最低 64MB はほしいところ。ディスクがじゃぶじゃぶ余っているなら、 256MB, あるいは 512MBにしてもいいくらい。
全体を一つや二つのファイルシステムに押し込めずに、ファイルシステムを分ける理由は大きく4つある:
OpenBSD と NT のマルチブートには、NT の使うブートローダである NTloader が使える。NT とマルチブートするには、OpenBSD pbr のコピーが必要だ。installboot を走らせてから、こんな感じでそれをコピーしよう:
# dd if=/dev/rsd0c of=openbsd.pbr bs=512 count=1
では、NT を起動して、openbsd.pbr を c: におき、c:\boot.iniの末尾に次のように追加しよう:
c:\openbsd.pbr="OpenBSD"
再起動したら、NT loader のメニューから OpenBSD が選べるはず。NT loader については NTLDR Hacking Guideに山ほど情報がある。
OpenBSD を Windows 3.1, Windows95, DOS と並んで走らせるには、システム上のブートローダで OpenBSD, Windows, DOS を扱えるものを利用すること! おすすめブートローダは osbs20b8.zip や The Ranish Partition Managerだ。 このどちらも、 OpenBSD パーティションの起動に使える。
これについては INSTALL.linux 参照。
OpenBSD と Linuxの共存について、詳しい情報が書いてある。
みんなが忘れないように念のためいっておくと、どんなハードウェアが使えて、どんなハードがきちんと動かないかを把握しておくのは、OpenBSD 開発者たちにとってとってもだいじだ。
/usr/src/etc/root/root.mailから引用すると:
もし OpenBSD が自分のマシンでもっとうまく動いてほしいな、と思ったら、 こちらのたのみをきいてほしいんだ(メールを設定し終わってから!)
dmesg | mail dmesg@openbsd.org
とタイプしてほしい。そうすれば、こちらでみんながどんな設定や組み合わ せを使っているかがわかるから。この情報を使って、ぼくたちは将来のリリー ス用にデバイスドライバのサポートを改善したりするのだ。(できればこの 情報は、こちらで用意した汎用カーネルを使ったときのものであるとうれしい: カスタムでコンパイルしなおしたカーネルだと、あまりうれしくない)。 こうして手に入るデバイスドライバ情報を使うと、既存ドライバを改善でき るのだ。
あとは、このFAQ の 14.7も要チェックだ。
このメールを送るときは、メールを受け取れるアドレスから送るようにしてほしい。そうすれば開発者たちが、試してほしいものがあったり、うまく動かすために変えてほしい設定があったときに、あとから連絡をよこせる。別に、OpenBSD を動かしているマシンからメールを送る必要もない。そのマシンがメールを受けられないなら、次のようにすればいいだけだ:
dmesg | mail your-account@yourmail.dom
これで出てきたメッセージを、dmesg@openbsd.org に送ろう。ここでyour-account@yourmail.dom というのは、きみのいつものメールアカウントだ。 (あるいは dmesg の出力を、ftp/scp/floppydisk/carrier-pigeon/を使って送ることもできる)
注 - 送るのは汎用(GENERIC) カーネルの dmesg だけにしてほしい。デバイスドライバを除いたカスタムのカーネルだと不都合なのだ。
[OpenBSD FAQ トップ] [3.0 - OpenBSDの入手] [5.0 - カーネルとディスクの設定]
www@openbsd.org 翻訳上の問題はhiyori13@alum.mit.edu
$OpenBSD: faq4.html,v 1.73 2000/09/14 19:19:24 ericj Exp $