原文は http://opensource.org/halloween/halloween8.php をどうぞ。
みんな、ガンジーからの引用を覚えているかな?
最初は無視され、次は笑われ、次に戦われ、そうなったら勝ちだ。
紳士淑女のみなさん、マイクロソフトから漏洩した最新のメモによると、ぼくたちはガンジー段階の3段目を通過中らしい。いつもながら、注目ポイントは赤で、コメントは{緑で色弱用にカッコ入り}だ。またいつもながら、メモは受け取ったそのままで、一ヶ所をのぞいてまったく編集なし。その1ヶ所というのは、どういうわけか箇条書きの最後の点が、送り手の署名「Orlando」の 後にきていたというもの。
メモに続いて、いくつかの分析を行う。
{おそらく LCA = "法務と企業関連部門 (Law and Corporate Affairs)" だろう。 Passmanの経歴書からこの解釈が導かれる
政府をはじめ大機関が、弊社製品にかわる OSS 代替品を検討しているというマスコミ報道 にもっと有効に対応すべきである。日本政府からのこのような発表(あるいはそれに先立つ ペルー、ドイツなどの発表)に対し、迅速にかつ事実を持って、大規模機関がOSSや Linux を導入しつつあるという 印象に対抗するための対応準備を進める必要がある。実際には かれらは、検討を始めただけか、導入試験を始めただけなのだから。政府による発表は世界中に すぐに報道されるので、もっと協調が必要である。いくつかの例では、 弊社の有効な伝達能力は、本社レッドモンドのグループと子会社間の 統合欠如により阻害されてきている。
{翻訳:今後はもっと OSS 採用の発表が予想される。 こういう、道路に飛び出してヘッドライトに照らされた瞬間に麻痺してしまい、 そのまま轢かれてしまうシカみたいな反応はなんとかしなきゃ!}
対応強化すべきもの:政府機関や大企業顧客が、Linux and Star Officeを含む OSS を支持・採用する各種の事例で、メディアの関心を引きそうなもの (COMPHOT エイリアスとは区別すること)。政府組織や企業顧客が OSS の調査、支持、導入について、 実際または期待を問わず発表しようとしていることを 伝えるメディアの詳報。
{翻訳:民百姓どもは不満を高めておりますぞ。 われわれは、「本当の」不穏を潰すためにスーツ姿のマーケティング屋どもの大群を 動員するだけでなく、「期待される」影にも怯え始める必要があります。}
{COMPHOT というのはどうやら別のメーリングリストで、 競争的な注目分野 (competitive hot spot) を扱っているらしい。かれらが本当に 心配しているのが、OS 独占と オフィススイート独占の組み合わせに対する攻撃だ というのはおもしろいと思わないか? そしてかれらは、一つ見落としている。本当 の脅威は StarOffice じゃない。これはサンをつぶせばなくなる。でも本当の脅威は OpenOfficeのほうだ。}
対応強化手段: OSSI エイリアスに対して即座に(同日中に)電子メール送付。 このグループは、セキュリティビジネスユニット、サーバマーケティング、LCA と企業PR 部門 を含む。かれらはすぐに追加の利害関係者に声をかけられ、ビジネス上の意志決定に影響を 及ぼし、PR に関するガイダンスを作成・伝達できる。このメールには以下の情報を含めること:
{翻訳: 弊社には「OSSI」メーリングリストで 寄り合わされた、高次の被害最小化グループがあって、本文書の送付先に いる人はみんな、この略称だけで何の話かちゃんとわかるのですぞ。}
{翻訳: かれらが乗り換えているのは、われわれの セキュリティが死ぬほどどうしようもないからか、ライセンス条件が 追い剥ぎに等しいか、一部の地域においては刑事犯罪的に違法だからか、どこかの 政治家が愛国主義のムシに取り憑かれたからかのいずれかです。最後であることを 祈りましょう。最初の二つのどっちかなら、弊社は完全にドツボですから。}
{翻訳:買収できるのは誰?}
{翻訳: 我らが目下の金で買われた 三百代言に追従者どもは誰?}
{翻訳:報道者を撃ち殺せないか調べろって、こんチクショウめが!}
本社部門からのコミットメント:
{WW はたぶん "全世界(World Wide)" のこと。"subs" = "支社・子会社 (subsidiaries)"}
{翻訳: 初日に送った代物が本当に役に立つとはハナっから期待しとりません。}
{まずは「Become」という単語をきちんとタイプできるようになるところから始めます。ヤ・ク・ソ・ク。}
{翻訳:大口顧客で、弊社が Linux を大きな競争上の脅威と思っているのを知っているところは少なすぎると思われるので、Mike Nash をプレスツアーに送って、いかに Linux を恐れているか紹介してもらいましょう。}
Orlando Ayala は、マイクロソフトの世界販売マーケティングサービスグループの副社長だ。ここでぼくたちが相手にしている人物のすばらしい能力をよく示すものとしては以下の流行言葉てんこ盛りの演説を参照。Ayala と受け手の経歴書はマイクロソフト社のサイトにある。
これはハロウィーン・メモとしては、特に悪事をたくらむものじゃないという点で変わっている。これは反動性を下げようとする対応メモだ。世界中のいたるところで、何もわかってない企業ロボットどもにより毎日量産されるような代物。かれらは絶えず、寝耳に水で驚かされるのに飽きて、何とかしようと思っている。
ここオープンソースの地では、ぼくたちは本気でこうした仲間の初心者たちを、苦境から救ってあげることに喜びを見いだすのです。提案といたしましては、Davisのマイクロソフトを避ける理由ページの Linux ユーザグループを毎日見てみるなんてのはいかがでしょうか?
公式には、マイクロソフト社はいまではコスト議論に集中している。昨年2月にセキュリティにしぼった議論を展開したときには、ガートナーグループが顧客に対してIISは死んでも避けろ、すさまじいセキュリティ問題があるぞ、と告げたことで敗北したからだ。このメモは、かれらがセキュリティやコストの問題について十分に 承知しているだけでなく、独立国政府がマイクロソフト覇権に対して反旗を翻している という問題も熟知していることを示している。これは特にハロウィーン VIIと併せて読むと興味深い。
さてこうなると、大きな質問が最後に一つ、むくむくと頭をもたげてくるEd Muthはどうなった? なかなか 楽しい遊び相手だったのに! どうやらマイクロソフト社のウェブサイト上ではもはや登場に値しない人物になったようで、一部の証拠によれば、降格されてオーストラリアに飛ばされた模様。
(本文書の作成はRob Landleyが助けてくれた。)