ジョセフ・プリーストリー (Joseph Priestley), 1733-1804

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Portrait of Joseph Priestley

(訳注:原ページはプリーストリーの生涯を長々と語りすぎているので、端折って経済学の話に的をしぼった。)

 ジョセフ・プリーストリーはたぶんニュートン以来最大のイギリス人科学者だろう。リーズ近くで生まれ、牧師や教師として活躍する一方で、合理主義の考え方が強く、科学にもつよい関心を抱く。ベンジャミン・フランクリンに出会って電気に興味を持ち、クーロンの法則の一歩手前に到達するなどの業績もあるが、有名なのは化学系の業績(ビール工場の隣に住んでいたので興味を抱いたとのこと)で、二酸化炭素の合成、笑気ガスの合成、そして1774年の酸素の分離発見は、その後の化学を一変させる革命的な業績だった。おもしろいことに、プリーストリーはフロギストン説の信者で、酸素を発見したあともそれを信じ続け、ラボアジェにかなりしつこく説明されなくてはならなかったとか。

 だがプリーストリーは、社会哲学者としても業績が多く、経済学との関連もそこにある。プリーストリーは社会的セーフティーネットを一切否定し、あらゆる苦労は人に規律をもたらし、貧困者の道徳性を高めるというシバキ主義とも言うべき考え方を取っており、人々には嫌われていた。が、1768年の著書『政府の第一原理に関するエッセー』で、政府の役割は「最大多数の最大幸福」の追求だと主張した。これはジェレミー・ベンサムに大きな感銘を与え、独自の効用主義ドクトリンの基盤となったのだった。

ジョセフ・プリーストリーの主要著作

ジョセフ・プリーストリーに関するリソース


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