ゴットフリート・フォン・ハーバラー (Gottfried von Haberler), 1900-1995

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Photo of G. Haberler

 ヴィーゼルフォン・ミーゼスに師事し、後にウィーンで教授になったにもかかわらず、ゴットフリート・ハーバラーはオーストリア学派の出身ながらオーストリア理論を律儀には遵守しなかった。1936 年にハーバラーはシュムぺーターといっしょにハーバード大に移り、ハーバード世代の経済学者育成に貢献する。

 ハーバラーの主要な業績二つ——『国際貿易論』 (1936) と『景気変動論』 (1937)——は名著とされる。どちらの分野でも、無数のバラバラなアイデアをまとめて、一本の理論としてまとめあげたからだ。その手腕は百科全書的でもあり、また厳密だった。国際貿易理論はさらに論文数本で補われ、比較優位の理論を実証的、規範的な基盤にしようとしたものとなった。比較優位を実質費用ではなく、機会費用をもとに書き直そうという試みは、ジェイコブ・ ヴァイナーとの長い論争を引き起こした。

 ビジネスサイクルに関する著書には、ケインズ『一般理論』についての手厳しい批判があり、続いて 1946 年と 1962 年には、同じくらい否定的な『一般理論』書評が書かれている。ハーバラーはハイエクのものと似た景気循環の過剰投資理論を文句なしに信奉していたのだった。

 ハーバラーはまた政策大好きだった。当初から自由貿易と変動為替レートを一貫して支持し、国内政策としてはマネタリストの政策を支持した。1971 年にはハーバード大を去って、かつての同級生フリッツ・マハラップと共に、アメリカン・エンタープライズ研究所の常駐研究者となった。そのネオリベラル派的な政策提言は、同研究所の典型となった。

ゴットフリート・フォン・ハーバラーの主要著作

ゴットフリート・フォン・ハーバラーに関するリソース


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