(注:ガーシェンクロンと表記する人もいるよ。)
ロシア生まれ、オーストリアで勉強した、ハーバードの経済史家。その経済学、歴史、そして余技のロシア文学批評でも、かれは最後までロシアのルーツから逃れることはなかった。初期の研究は、ソ連と東欧の発展に関するものだ。評価の高い 1947 年論文で、かれは有名な「ゲルシェンクロン効果」(つまりある指標の基準年を変えると、その指標の成長率が決まってくるというもの)を発見。初期の研究 (1951 など) は、ソヴィエト計画者たちの統計的なインチキを追求したものが多かった。
ゲルシェンクロンは、経済開発/発展の「直線的段階」の有名な主張者だった。これはたぶん、かれの 1962 年の著書にいちばんよく出ている。でも、ちがった時代にはちがった種類の発展が見られることは認めている。たとえば先進国と後進国が共存しているとき、後者は前者の先進技術を採用することで、前者が通らなければならなかった段階をいくつかすっ飛ばせる。こうした例として、明治時代の日本と、ソヴィエト/ロシアが挙げられた。
また、文学方面ではウラジーミル・ナボーコフによるプーシキン『エウゲニー・オネーギン』英訳を批判 (1966) して熾烈なバトルを展開したりしている。
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