松原隆一郎 × 山形浩生
(社会経済学者/東大助教授) (翻訳・評論家/シンクタンク研究員)
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今後数年間のあいだに、至近な例でいえばインターネット上でのサイバーコマース(電子決済)の成熟化、デジタルキャッシュの本格運用化などによって、社会の重心はデジタルネットワーク経済へと加速度的に移行していくだろう。
新しい貨幣システムや金融システム、あるいは労働スタイル、人間関係、家族観、教育・倫理観……、そこには我々の歴史上未曾有の世界が待ち受けているようでもある。
資本主義を早足で走り抜けてきた私たちは、さらに過酷とも思える速度を要求する情報資本主義のバーチャル空間を、揺るぎなきリアリティをもって疾走しなければならないのだろうか。
われわれ現代人は、次なるサイバーエコノミックアニマルへと快楽的に脱皮し変態することができるのだろうか……。
新人類世代の気鋭の社会経済学者、松原隆一郎氏に、サイバーカルチャーに造詣の深い翻訳・評論家、山形浩生氏が問いかける。
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