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ケインズ『雇用と利子とお金の一般理論』要約、10 章

山形浩生 (全訳はこちら

10 章 限界消費性向と乗数

Abstract

  1. 社会全体としては、所得が増えたらその一部を消費して、一部を貯蓄/投資にまわす。消費にまわす分の比率を「限界消費性向」と名付けよう。

  2. 消費にまわらない分は、貯蓄になり、それは投資に使われる。投資が増えるとその分、社会の総所得も増える。その比率を乗数と呼ぼう。

  3. 限界消費性向が高ければ、乗数も大きい。公共事業をして投資を増やすと社会の総所得(つまり総雇用)を大きく増やせる。公共事業自体はダメでも、それが雇用を生み出すことで有益なものになり得る。

  4. ちなみに、ダメで無駄な公共事業でも有益なのに、いまの世間は無駄な公共事業はダメとこだわり、それが社会全体にもたらす失業減少効果を考えない。平然と無駄なピラミッドを作れた古代エジプトのほうがよかったかも。


本文

Section I

Section II

Section III

Section IV

Section V

Section VI

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2011.10.10 YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)


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