2008年にサイゾーに書いた原稿
復活! 山形道場 2008
で、ほとんどお約束のように、山形道場復活。爆笑問題と並ぶ腐れ縁コラム。中身は『ワイアード』時代とまるで変わっていない。あれより少しレベルを落としてくれと言われていたんだけれど、落ちてません。
- 2008.01号 第 ?? 弾 「天下りの別の効用」
役所と天下り先のなれあいはだめかもしれないけれど、それなりの協力関係が確保されるようにしないとだめでしょう。天下りというと聞こえは悪いけど、人事交流といえば……ダメですか?
- 2008.02号 第 ?? 弾 「お布施方式の音楽ダウンロード」
NINのトレントレズナーのブログを読んでの話。その後、かれらは自分たちの新アルバムも無料ダウンロード式で発表して、なかなかがんばっていたのだった。
- 2008.03号 第 ?? 弾 「アフリカの将来」
このネタはいくつかの原稿で使ったが、やはりテレビカメラの前で、楽しそうに歌い踊りながら他人にリンチをくらわせて放火している人々の様子をまのあたりにするのはショックだった。でも、この後ガーナの大統領選で、得票差0.1%で、規定にしたがい決選投票したらそれが逆転となり、これは絶対殺し合いが始まると思ったら、非常に文明的に負けた側が手続きどおり負けを宣言して無事に終わったので、一部の地域はすでに状況が変わっているのかもしれない。
- 2008.04号 第 ?? 弾 「」
この号ってあったのか? というか号自体はあったはずだが、なんかどこかで原稿の月が一号ずれていて、これはないように思う。
- 2008.05号 第 ?? 弾 「銀行が破綻したのは都知事が悪いでしょ」
通常の銀行が貸さないところに貸せと命令したのは都知事なんだし、それは不良債権が増えても気にするなという命令と同義。いまさら不良債権が多いといって役員を責めるのはおかどちがいでしょー。
- 2008.06号 第 ?? 弾 「言論の自由をめぐる二題」
烏賀谷こーよーがサイゾーにコメントを寄せただけでオリコンに訴えられて、しかもそれが敗訴したという恐ろしい事態と、何やら不穏当なことを書いただけでクビを検討された青学の先生の話。
- 2008.07号 第 ?? 弾 「チェルノブイリの特異な恐怖」
ネタがなかったのもあるけれど、中筋のチェルノブイリ写真集がとても衝撃だったもので。頭でしかわからない恐怖ってのがあり得るのを理解したのがうれしゅうございました。
- 2008.08号 第 ?? 弾 「ゲイツ引退に思うITの影響など」
かつてワイヤードで連載していた頃には、ITの生産性がかなり深刻に議論されていた。ゲイツが引退を発表して、ふとその頃のことを思い出したのだった。
- 2008.09号 第 ?? 弾 「人権意識を変えるには」
人権意識って、まわりに言われてできるもんじゃなくて、相互のすりあわせの中で「ここまでは自由にしてよし、こっから先は了解を取ろう」という具合に生まれるものだと思う。いまの人権屋さんは、すでに確定した権利の束が「人権」として存在すると思ってるので、話が変になるんじゃないか。
- 2008.10号 第 ?? 弾 「世代刷新とカンボジアの現在」
いっしょに仕事をしているカンボジアの官僚が、事前にきいていたよりかなり優秀だったので思ったこと。
- 2008.11号 第 ?? 弾 「アフリカ援助関係者の憂鬱」
出てきた話はどれも事実。援助のお題目は、自助努力を助けることだったりするので、現地の人もがんばっていることをみせてもらわないと援助機関がつらいのは事実だけれど、それで本業がおろそかになるなら本末転倒だ。
- 2008.12号 第 ?? 弾 「映像は高画素高精細度化だけでいいのか?」
このネタは、ブルータスの取材を受けているときにその場で思いついた話。やっぱり人としゃべっているとそれだけでアイデアがふくらんであらぬ方向に行くことがあるけれど、これはまさにその例でした。
- 2009.1号 最終弾 「金融危機の慌てた対応」
サブプライムに端を発する金融危機が世界に拡大。こういうことが起きないようにするためのセーフティネットとか制度構築をとかあったんだけれど、訳していた「Trade off」に影響されて、100年に一度しか起きないようなことを無理して防ごうとしてもつらいのでは、と思った。この号で、雑誌の方針とぼくの書く中身がずれてきたのと、そろそろ行進に場をゆずらないとジジイの既得権しがみつきみたいでいやだと思ったのとで連載をおろさせてもらう。長いことありがとうございました。
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YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)