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爆発した切符

ちょいとポーズつけたので
さよならを



ウィリアム・S・バロウズ
山形浩生訳

委員会関係者以外はアクセス禁止(そこのきみ、これを見ている時点ですでにアウトよ。すでにノヴァ警察には通報済みだ!)



謝辞

「見慣れぬベッドで」と「黒い果実」と題された部分は、ロンドンのマイケル・ポートマン氏との共著である。ロンドンのイアン・サマーヴィル氏は、本書で提唱している切断したテープをはじめとしたテープレコーダー実験の利用と重要性を指摘してくれた。提唱されて<いるフィルム実験は、ロンドンのバルチフィルムのアントニー・バルチ氏に負うものだ。巻末メッセージはブライオン・ガイシンによる。


BJ、動きがわかるか?



 長旅。乗客はおれたちだけ。だもんで、お互いとことん知り尽くして、あいつの声やテープレコーダの上でちらつくあいつのイメージが、自分の内臓の動き自分の呼吸音心拍並におなじみとなっちまった。愛しあってるどころか、お互い気に入ってすらいないけど。あいつを見る時、おれの目には必ず殺意が宿る。おれを見る時、あいつの目には必ず殺意が宿る。プヤのカーバイド・ランプに照らされた殺意で外は雨、まったくずぶ濡れの地域でアグアルディエンテに茶とカネラを入れて灯油臭さを消して飲んでると、あいつがおれを呑んだくれのクソ野郎よばわりして、すると確かに殺意が使いたてのナイフみたく鮮血まみれでテーブルの向こう側にあった……先月の新聞日曜版のコミック欄(あいつはそれを「例のジョーク」と称してて一字一句残らず読み、時には丸一時間もかけてた)を読み終えて、カンバス布張りの椅子に、じっと身動きせずにすわってるのはメキシコの潮河のほとりでヤツの目には鈍い殺意、ひょっとして十年か十五年もすれば、あの時あいつの取った動きがわかるかもしれないあいつはアマチュアのチェスの名手で、実はそれに手持ちの時間の大半を注ぎ込んでいたけど、時間ならいくらでもあった。一度相手をしようと言ったら、ヤツはこっちを見てにっこりして曰く「あんたに勝ち目はないぜ」

 笑顔はやつの最高に不愉快な部分で、と言うか、やつの不愉快な部分の一つではあって、顔がまっ二つに割れてそこから肉食軟体動物みたいなまったく異質の何かがのぞくんだけど、とにかくおれはまったく出鱈目に駒を進めて最初の数分でヤツのクイーンを取った。やつはクイーンなしで勝ちやがった。おれは目的を果たしたんで興味をなくした。パナマで天井の扇風機の下、チンボラゾからの冷や風に乗って、リマの瓦礫を横切り、エスメラルダスの泥道から立ち上ぼる、あいつの平板な合成っぽい下品なCIA声……基本的にヤツは完全に頑固で身勝手な人間で、立場とかメリットだけを基準にものを考える、効率的だけど極度に限られた知性体だ。それ以外の水準でものを考えることにはまるで興味を示さない。ちなみに非常に残酷なヤツだったけど、残酷な行為に中毒してるわけじゃなかった。その機会さえあれば残酷になった。その時はにっこりして目を細めて、鋭く小さいサバクギツネみたいな歯が、すべすべした黄色い顔の中で青紫色した薄い唇の間からのぞく。でも、おれ自身の過去にだって、すぐにでも忘れちまいたいことが多少あるってのに、他人のこと言えた義理でもねえか……

 言いたいのはつまり、おれたち別に相手が好きなわけじゃなくて、たまたま同じ船、同じ船室、そしてしばしば同じベッドを共有してることが多いってだけのことで、何百万回もいっしょに喰った飯や内臓の動きでのゲップや吐息(ヤツはとんでもないイビキをかく。黙らせるのに寝返りをうたせるか腹這いにさせるんだが、すると目をさまして暗い部屋でにっこりして「妙な考えは起こすなよ」とつぶやく)や心拍でお互いに熔接される。それどころかヤツの声は毎秒二十四駒に切断されて、おれの呼吸や心拍と接合されてるから、おれのからだまで、やつの声が止まったら自分の呼吸も心臓も止まるものと信じこんじまってる。

 「そうだねえ」とやつは晴れやかな笑みを浮かべる。「確かに優位には立てるねえ」

 おれがヤツを殺そうとするとき、その方法はだいたい直接的だ……ナイフ……銃……もちろん手を下すのはだれか別人だ、おれも社会的な面倒に巻き込まれる気はなかったから……自動車事故……溺死……あいつがボートから潮河に飛び込んだときには、おれの脳裏にサメが浮上した……おれはあいつを助けに行って、引き裂かれて死にゆくヤツのからだを万力のように抱きしめると、向こうは出血多量で抗うこともできず、ヤツの最後に見るのはおれの顔となる。あいつはずっと、おれの最後に見るものが自分の顔であるべきだと計画していて、やつの計画だとそれは歓びの園を舞台にしたシネラマ映画の連続であるべきで、ありとあらゆる自慰と自虐行為を見せていて若い子には特に必要で、みんな電気仕掛けで技術的でどこにでもすわればなにやらセックス車輪が尻をはさみこむか脊椎の中心をはさみつけて電子絞首台がベルトコンベア式におまえを殺しそこで監督が命令をがなる:「そこで絞首台を目にしたときに、うんこと小便をもらしてそれにまみれちゃってくれ。下剤をうまくシンクロさせてくれよ。それと無情な絞首係の男に訴えかけるような目つきをしてやってくれよ、そいつはおまえの肛門まぶダチなのに、それがおまえの首を吊ろうとしてるわけで、そこにドラマってヤツがあるんだからな」

 「いかれた状況だぜ、BJ」

 でどうやらこの腐った若き王子は動くときに腐乱臭を放つようだがおおむねこいつはほとんど動かないし囚人の一人に目をつけていて自分専用の魚少年にしたてたがってるがもっと若い生成家たちがこちらに向かってくるところだ。パルチザンがスタジオのウィングを一つ占拠して紅衛兵を呼び込んだ……「さて青年諸君はこの状況についてどう感じておるかね? ほら、自分を表現するんだ……ここは進歩的な学校なんだから……これら映像と連想の若者たちはいまや庭の入り口にいてインター言語の旗を掲げている……わたしが『イヌども』を見たら彼女の四年生のクラスが恐怖で金切り声をあげておれは舗装を見てそっちのほうが安全だと思った……ピンボールみたい道具越しに敵を攻撃……シフト ティルト GOD 映画を STOP せよ。一フレームごとによく見るんだみんな……」

 「連中はこんなひっでえ軟体動物を持っててそれが絞首した少年たちを食って肉体も魂もオルガズムにおそわれてしかもそいつが分泌して全身にぬりたくる粘液のおかげで食われて喜んでて、でもちょっとあまりに個人的なことをしゃべりすぎてるかも」

 「諸君らこんなことに我慢してる気か? 異星の軟体動物なんぞに食われてひりだされるんだぞ? 軍に志願して世界を見ましょうある巡視部隊が思い浮かぶんだがこいつらは川沿いの町を解放中にセックススキンの中毒を拾ってきやがった。このセックススキンってのは川にいるムシみたいなので、全身を第二の肌みたいに包み込んで、ゆっくりと修復不可能に人を食いつくす……それでこの子たちは平原を横切るときに太陽でセックススキンが焼け落ちて駐留地にたどりついたときには這うのがやっとで傷口が震えてて半分食い尽くされてほとんどウンコでからだの一部がぼたぼた落ちてるようなざまで、それで大佐を呼んでくると曰く、せいぜいできることはこいつらの頭蓋骨をぶち割って屋外便所に埋めてやるだけだ、そうすればこの臭いはなんとか気づかれずにすむかもしれないと思ったんだが議会でなにやら「讃えられざる英雄たち」とかなんとかいうくせえ話が起きて、大統領自らその屋外便所に名誉負傷勲章を釘でうちつけてその屋外便所はいまでも見られるよそのいばらの向こう側だ……

 さてこれで諸君らにもここでの状況ってものとわれわれが直面すべき問題について多少なりともご理解いただけたかな……たとえばある若い兵士は仲間をセックススキンから助けようとしてそれがかれに寄生していまや仲間のほうが嫌悪でかれを避ける……だれにでもあり得るんだぞわかるか、そして最悪なのはそんなことじゃなくていつ何時自分の相棒が異星ウィルスに乗っ取られたとわかるかもしれないってことで、実際に起こってるんだ残酷な白痴笑いがコーンフレークスを食べながら……息をのんで脇の武器に手を伸ばしてよきカソリック教徒らしく自分の魂を守ろうとする……手遅れ……神経中枢は、おまえのネスカフェにそいつが仕込んだ恐怖のボアボアのために麻痺している……そいつはおまえをゆっくり残酷に食らうつもりだ……ここの状況は干し首製作者たちが「迫害されているという思いこみ」と称したものを兵員の間にはびこらせておかげで士気は目に見えて下がった……これを書いているわたしは、バリケードを築いて自らを上級士官室に閉じ込め、少尉から身を守っている。少尉は『神が遣わされたあなた専属のかわいい絞首係』と自称しやがって、あの尻尾のないクソ猿め、あいつが外で泣き言を言ってメソメソしてんのが聞こえるし、大佐は窓の前でせんずりこきながらジェミニ・セックススキンを指さしてやがる。大尉の裸の死体が旗ざおからぶら下がっている。任務についている者のなかで、正気なのはわたしだけだ。もはや手遅れとなった今になって、われわれが何を敵にまわしているのかがやっとわかった:健康で健全な精神の持ち主を、まちがいなくウィルス出の卑しい泣き言まみれの人間もどきにしてしまう生物兵器だ。連中の手に落ちるくらいならわたしは自害することにした。ここの状況がどんなものかを知れば、教皇もまちがいなくお許しくださるだろう。あとどれだけ持ちこたえられるかはわからない。酸素の残りも尽きかけている。『爆発した切符』という SF 小説を読んでいるところだ。物語はここで起きていることと妙に似ていて、だからときどきわたしはこの兵舎の一室は遥か彼方遠い昔の古本の一場面にすぎないと自分でも思いこみそうになって基地の司令部からの支援がまるでないことからすればそうであっても不思議はないだろう」

 「動きがわかるか、BJ? こういうパトロールすべて、敵の前線の何光年も後ろで切りはなされてしまってどっかのケツのでかいガム噛みいの漫画読みいの三等軍曹に連絡して基地司令部につないでもらおうとしているんだが基地司令部なんかなくてなにもかもが腐ったアンダーベストみたいにバラバラになりつつある……それでもショーは続く……愛……ロマンス……きみの心を引き裂いて喰っちまうような物語……さてこんな構図はいかがかな? 聞いてるのか BJ? 清潔な暮らしをしてるまっとうな重金属小僧と、緑の銀河系からやってきた冷たいグラマラスなエージェントがいて、彼女は小僧をセックススキンで破滅させる任務を負っているんだが小僧に惚れちゃってどうしても踏み切れずしかも任務に失敗した者に課せられる口にするのも忌まわしい拷問のため自分の故郷にも戻れないので、二人は手に手をとってジェミニ宇宙カプセルに乗り込んで、痕跡もなく永遠に宇宙をさまようとか?」


時の風



 その部屋は廃墟になった倉庫の上で開いた窓からの時の風に吹きさらされて灰色のヴェールのようなカーテン音があとをひいて古新聞やニュースリールのエクトプラズム状のかけらがなめらかなコンクリート床をかさかさと横切ってほこりっぽいベッドのむきだしの鉄製フレームの下へ――マットレスは不在の入居者によってよじれて型がついている――幽霊直腸、霊的自慰の午後が汚れきった鏡に映る――この部屋の所有者だった少年がはだかで立って、その目には遠い鉱物状の沈黙が青い霞のように――音と映像のかけらがかれのまわりをはためいてその金属肌を灰色の粉で汚した――もう一人の緑少年はズボンを落として有毒色彩蒸気の渦に包まれて動き、テレパシー通信を脈打たせる直立した毛が並ぶ敏感な紫のエラから呼吸する――頭は首より小さくて一点に向かって先細りになっていた――銀球がかれの前に浮かんでいる――その二匹の生物はお互いに警戒しつつ慎重に接近――緑少年のペニスは、エラと同じ紫色だったが、それが勃起して振動しつつ相手の重金属物質に没入――二匹の生物は人間としての座標系から身をよじって逃れて肛門が錆くさい沼地の臭いを放ちつつ融合――精液の射出が部屋の青い夜明けの中をオパールのかけらのように落下――空気はフリッカーゴーストまみれでそれが世界のオルガズム中を高速で動きぬける――一時的存在が光の交接の中でほんの数秒だけ形をとる――鉱物静寂が貫く二つのからだは KY と肛門のぬめりのにおいの中でくっつきあい時流の中ではなれて人間系に掃き戻され――最初かれは思い出せなかった――カーテン音をつうじて時の風――青い目ぼやけてよじれたいない身体――青金属少年いまやはだかでかれの記憶の中へあふれ戻りつつ緑少年女が宇宙船の操縦を放棄する有毒色の渦の中――青少年は別のお道具経由で手をさしのべる氷っぽい干ばつみたい――かれらよじれあわさり麻痺――かれとブラッドレー圧力シートでおたがいグラインドさせて身をこすりつけあい、一方で重金属物質がかれらの船を人間雲ベルトの胸くそ悪いよじれの中導く――銀河 X 錆くさい沼地の臭いチャーター――かれらの計算はオゾン臭と出て――オパールのかけら近所のフリッカーゴーストが旅するはるか離れた X 星雲のふちふわふわ浮いてオルガズムの中着地――連れのちらつく形態がはだかで交接宇宙服がまとわりつくかれの筋肉質の青い静寂――KY と肛門のぬめりのにおいが半透明緑光線の傍流の中――かれの身体は霊的存在感で紅潮して極彩色の魚が淡水の中を派手に泳ぐように――一時的存在が形と色をとった生き物の皮膜が光――脈打つ欠陥が縦横に二つの身体がくっついて時間流の中でスローモーション――一時的顔の唇、肛門合併構造一つのからだが半透明緑肉中――

 ブラッドレーの左腕の感覚がなくなり、ちくちくするような麻痺が左半身に広がった――かれはそこに緑ダコの押しつぶすような重みを感じ、彼女は合成存在をすべてブロックして己の生と死の肉体的独占を維持すべくそこにいたのだった――彼女の愚鈍なキャンプ追随者どもが歓びの園にかれを引きずり込んだ――人間の肉体に逆戻り――歓びの園は広大なちくちくするような麻痺感が白熱金属格子のオーブンに取り囲まれてそこには魚の罠みたいな傾いたかまど――オーブンのかまどの外には、セックス小部屋、トルコ風呂や時間貸しのホテルの荒廃地域――オルガズム中毒どもがクズの山に積み重なってぶつくさ言うバーラップみたい――亡霊セックスガイドがエロ映画をちらつかせ――恐怖の音――忘れられた場所の暗い街場生活――「しばらくかかるかもしれないぜ」歓びの園 (Garden of Delights)……GOD……わが老いた担当係官が手に絞首人の輪縄を持って立ってるのを覚えてる……「リー、この輪縄を見て見ろ。こいつは武器だ……敵の武器だ

これが1962年だ。続く年月の間、わたしは多数の潜伏者たちとコンタクトしてかれらはねらいも手法も組織的な所属も様々だったがその中に「白い狩人」といういかがわしい暗殺者グループがあった。こいつらは白人優位主義者なのか、ブラック・ムスリムのはるか先を行く反白人運動なのか? シナ人極左か極右か? ハッサン・イ・サッバーの代表か白の女神の代表か? だれも知らなかったし、そしてこの不確実性の中にかれらが引き起こす独特の恐怖があった。地区監督官ははパネル張りの部屋にわたしを迎え入れ、そこには暖炉があって田舎の家のようで外は雨で霧まみれの風景。深い革のアームチェアにすわるよう身ぶりで示してから、地区監督官はわたしの背後でうろうろしつつ、訛も抑揚もない声でしゃべり続け、それはだれもその話者と結びつけられないし、今度聞いたときにも前に聞いたと気がつかないような声だった。この声を使う人は、母語を持っていない。かれは異星人のツールを身につけたのだ。かれが歩くにつれて、ことばがその背後の空気に漂う。

 「この組織においてはですな、リーさん、われわれは一体性 esprit de corps を推奨はせんのです。われわれはエージェントたちに、所属しているという印象を与えません。ご存じのとおり、ほとんどの既存組織は、何一つ疑問視しない従属などといった原始的な反応を強調したりします。そういうところのエージェントは、命令に中毒するようになります。もちろん命令は受け取りますし、ときには受け取る命令を実行しない方がいいような場合もあります。一方で一部の命令に従わなかった場合、訓練のこの段階ではあなたに想像もつかないような形の危険にさらされることもあります。死よりもひどいことというのはありましてねリーさん例えばあなたの敵が強制しようと試みるであろう状況下で暮らしたりすることなどです。そしてあらゆる既存組織のメンバーはどこかの時点であなたの敵になります。あなたが生き残れれば、それがどの時点かはわかるようになります。命令は様々な形で受け取ることになります。本から、街の標識から、映画から、そして時には組織の一員と自称して実際にそうかもしれないエージェントから。確実性はまったくありません。確実性を必要とする人物には、この部局は関心がありません。これはある意味におきまして非組織でありその狙いはエージェントたちに恐怖絶望死に対する免疫をつけさせることです。われわれは、誕生-死のサイクルを破るつもりです。ご存じの通りウィルスに対して好まれる対抗武器は予防接種であり予防接種を実現するにはそのウィルスへの曝露が必要になります……敵の条件下で提供される快楽への曝露:そのだいたいとして提示される苦痛への曝露……オーブンをご記憶だと思いますが…絶望への曝露:「終末とは知って生まれた始まり」絶望という許し難い罪。あなたは神になろうとしてそれは介入しようとして完全に失敗……死への曝露:悲しい縮む顔…かれははるばるやってきたのに目当てのものは取引されておらず取引されていないと知っている何かのために生まれていた。かれはその夜のうちに死んだ」

 一連のあいまいな言及:「チューリヒ土曜朝に実に便利ウェバー一家とBPガソリンスタンドで会う。聞いて認識したのはBPが組織から手当たりしだいに買っているというだれにでもわかることだけでなくシャノンは連中がテープ録音されるマウント通り23ですねわたしもそう思ったしあそこに少年がいるのはいろんな本で複製されてますよね? かれは乾板カメラを持っていてそれは「ヴォーグ」に掲載されるの? 街の金曜の一部子供が大好きなそれを言うなら火曜あらそうなのセントルイス脳膜炎が生まれてこのかたとあだ名その時だけです十九人死亡だが疫病は休息に広がった。ドイツで何だって? かれが念頭においていたのはセックス卿サリー・ランド小ずるい海軍パイロットアラン・B・ウェルド二場面が三聖人に外宇宙で誇らしげに登録されたフェニックスでしたっけまちがいないですかその通り感染性夜噛みつき者(月)十八ぼくは呼び鈴に出てくる絶対に絶対にここ三十年で初めてヒューストンでの流行は初めてはアトランティックシティだとだれが言った? おれはそのためのセットをやってBが鳥からウィルスを買うはずでそうなんだよたぶん連中は実際のフィルムを処理する伝染病に一ドル払ったと思うけれどその病気は静かに西テキサス全体に広がって外宇宙で予定外の美…「つまりおまえ自身でやったってことか助手にやらせたんじゃないのか」…「うんにゃ単に聖ワクチンの疫病を広げるだけひょっとしてしたほうがいいかも」…「この写真を処理して飛んでるものすべてに液を絞り出すようにするにはどのくらいかかって染めたりとかなんとかすべては都市のいきなり健康な人々伝染性美病免疫性人間の疫病を広げる…半時間? セントルイス(月)希望を与えってことはまだ完了してないってこと? この写真ストリッパー繁栄それがかき消えて行くの? きみもそれを持つべきページがかき消えてゆくタイム九月――(数字不明瞭)――それは音楽家一家…念のためパラシュート…あれは新しい芝居で源に到達してすべてをスプレー? 聞くところでは金曜の子供が大好きな登録ストリッパーであだ名はコニーあらあなたこれを後で思い出すんですかあの最後の最後のどぶがあなたみたいにドアを通ってやってきたムーンスーツを着たかれはそこにいるかも? あちゃー…ちょっと不気味すぎ脊椎と脳味噌が出てきた男が女の笑い声をしてちょうど出てきたタイムスターの卵ウェルド火曜何? そりゃ美事そりゃ霧で遠くに隠れて通称のだれかがいるはず実はこれが昔の見た「あたしはセックスは健康的だと思う」ただのヤク漬けドイツ人二人は当然同じような長いシャッフルをした…あれが時計だもし二時間前にセットしたら最後の最後たとえばあたしたちはロンドン分単語一緒入れて出しわかるでしょ躁病女神十九の内十八が完成絵が完成モデルは決して見るな抑止されない病気がわれわれによって驚異的わたしたちがそれを実現したのは一度もモデルスターの卵を文章の中に捕らえることなくピリオド若い画家はモデルわたし自身ねえ君はそこにもう行ったことがあるの?」

 GODファイルをパラパラとめくる…参考文献 The Big Survey 17ページ:「五月九日月曜日」寒気軽い熱…脳はあらゆる接続が焼き付いたみたいな感じ…伝記的セックス鳥肌…歓びの園なんつーかもうガタがきてる感じで焦げた木の梁青とピンクの薄膜エロ写真がはためく風邪にメタンガスの匂い…露出不足の写真の重い闇があの陰気な谷に溜まる…首を吊られた男の肉体が首のまわりに縄を巻いて木の絞首台の落とし戸に指し渡すように横たわっている…そこにカールが立っている…

「この待ち伏せにおれをおびき寄せたのはおまえか?」

 かれは笑って寝台にひっくり返って脚を蹴り上げた。「なんですってあたしってばこんなに若くてお愛想屋さんなのに?」女の笑いを持つ男。

 わたしは嫌悪のあまりかれのところから立ち去った。そこには警備員が二人いて一人は名前が「ローズ」。「ローズ」のほうが話のわかる親切なやつで、わたしはさっき見た吊された男のことをきいた。かれは肩をすくめた…「やつもちったぁ賢くなると思ったから…やつのパンツ…疫病。」

 わたしは軽い斜面をのぼった。園は茂みやツル草以外はほとんどむきだしの谷に作られていた。その全体が、遺棄されたカーニバルのむさ苦しい荒れ果てた外見を見せていた。

 「これをすべて計画したのはだれだ?」とわたしは尋ねた。

 もう一人の警備員が答えた。「あいつだったかも知れない」とカールを指さす。「あいつは自分の国を見せてくれて最後にはトランプで最後はあんたが火曜日に吊される」

 保存か移動のために家具が積み上げられわたしはほこりっぽい机の引き出しでウェブリー455リボルバーを見つけた。銃を持ってそこに立ってカールがまた笑う。最初の銃弾はかれの首から5ミリの梁にぶちこまれた。木のかけらが若い頬にあたって赤い点が散る。かれは顔を手でぬぐって血を眺めた。笑うのを止めると、口をちょっと開けてわたしを見る。二発目で銃からの黒い液体ジェットがやつの口に当たった。かれの顔は黒ずんで老けてかれは梁にがっくりと梁にもたれかかり「睡眠薬」とつぶやいた。 「お愛想屋さん?」ふーむ妙なことばを使う…おぅ、ここにあった…参考文献East Bach File 156ページ:「この小説は遠回しの参照のつながりとして構成されている…ひげ剃り?…やつはしたの?…切断手術…若い泥棒三人一人は黒いオーバーコートを着てイギリスの刑事二人に階段で止められる…その泥棒の一人のあだ名はお愛想屋…」

 わたしはスコットランドヤードに電話を入れた…「マードック刑事をお願いします」…

 「失礼ですがどなたからとお告げすれば?」

 「クリンカーで」

 「ただの『クリンカー』ですか?」

 「それだけ」

 「おおリーかどんな用件だね?」

 「そっちのファイルで『お愛想屋』というあだ名のやつはいる?」

 「ちょい待ち、調べるから…」わたしは電話にもう六ペンス入れて待った。「うん、あったあった…本名テレンス・ウェルド…二十歳…身長 168 センチ…体重64キロ…髪は薄茶色…目は緑…有名な MP…逮捕歴三回家宅不法侵入容疑…いずれも有罪にはなっていない……」

 「あだ名はどこから?」

 「弁が立つ…クールで…よく笑う…まあうわべだけは愛想がいいから」

 「なるほどね…ほかには?」

 「うんそうだな…二年ほど前にハリソン・ジョン・ハリソンって野郎がサンドヒル近くの自分の生まれ故郷の納屋で首をくくったんだ…ハリソンは当時若いウェルドといっしょに暮らしてた…ウェルドはハリソンの車を運転していたところを捕まった…それでこっちも目をつけて…言うまでもなく不起訴で…」

 「言うまでもないね…ウェルドはハリソンの死亡した頃、ハリソンの田舎でいっしょにいたんだろうか?」

 「いやかれはロンドンにいた」

 「ハリソンの死とウェルドにまったくつながりはない?」

 「まったく何も」

 「ハリソンの自殺について何か変わったことは?」

 「うんある…やつは落とし戸つきの絞首台をわざわざ作ったんだ…たぶん組み立てに半時間はかかっただろう」

 「ほかには?」

 ためらい……咳ばらい…「死体は素っ裸だった」

 「死亡時にかれが一人だったのは確実?」

 「確実…小さな町だ…調べはすぐつく」

 「そしてかれの服は…一山になって?」

 「きちんと畳んであった」

 「それとかれの使った工具は?」

 「全部もとの場所に戻してあった…その納屋は工房代わりに使われていたんだ…ハリソンは大工作業が趣味の一つだった」

 「ハリソンはテープレコーダを持っていただろうか」

 「わたしが知るわけないだろうに。そんなに興味があるなら、SBでの連絡先番号を教えてやるよ」

 「あの連中がただの自殺に興味を持つなんて変じゃないか?」

 「連中のやることはほとんどが、その他われわれには確かに変だよ。連中がこの事件に時間をかけたのはまちがいない…内線12番につないでもらえ…テイラー氏だ」

 わたしの名前を繰り返したようすから、わたしが何者かをテイラー氏は知っているのがわかった

 「はいリーさんなんでしょう」

 「二年前に自殺したハリソンという男について情報が欲しいんです…場所はサンドヒルの近く…」

 「その事件なら覚えています…電話で話すのはまずいですね…今晩にでもチャンドー・バーでお目にかかるというのは? 六時くらいで?」

 テイラー氏はライトブルーのスーツを着て肩幅が実に広くてほとんどかたわじみた印象を与えた…兎口を治した傷跡がちょっと…赤ら顔…薄青の目。静かな隅の席を見つけた。テイラー氏はスコッチ・オールド・ファッションドを注文した。

 「ジョン・ハリソンは享年28歳…そこそこ裕福…パディントンにアパートもあって…田舎にも家が…オカルトに興味があって…ひどい詩を書いて…ひどい絵を描いて…でも大工は上手で…家具は手製です」

 「テープレコーダは持っていましたか」

 「ええテープレコーダを三台持っていて接続コードでつないで、一つのレコーダからもう一つへ録音できるようになってました。これはパディントンのアパートにありました」

 「そのテープを聴きましたか」

 かれはドリンクを半分ほど飲んだ。「ええテープも聴いたし日記も読みました。どうも首吊りにすごくこだわっていたようで…特に静的な側面、ということですが」

 「それはよくあることでしょう…特に接続コードを考えれば…」

 かれはドリンクを飲み干した。「はい確かによくあることでだからこそうちの部局も関心を持っているのです」

 「これとの関連でテレンス・ウェルドという若者を尋問しましたか」

 「若き『お愛想屋』ですか? はいその人物は尋問しました」

 「愛想はよかったですか?」

 「もう非の打ち所なく。わたしはかれがハリソンの死に直接関係あると考えました。そう言ってやるとやつはこう言いました――」

 「『なんですってあたしってばこんなに若くてお愛想屋さんなのに?』」

 「その通り。そして笑いました」

 「おもしろい笑い声ですよね」

 「まったくです」

 「録音しましたか?」

 「もちろん」

 「かれとしてはずいぶんなヘマですね、そう思いませんか」

 「必ずしもヘマかどうか。かれは単にわれわれのようには考えないというだけです。ひょっとしてああいう風に笑うのをやめられないのかもしれませんよ、そうすることが自分にとってとても不利になる場合であっても」

 「わたしに言わせればその笑いこそが『お愛想屋』なんです…それが『お愛想屋』の唯一の存在形態です」

 「感染性笑いとか? そうかれは疫病です…ウィルスです。ほかにも事例があります。新聞には載らないよう手配してますが」

 「そしてだれも知らない事例も? ひょっとして作戦が侵攻した結果、もう絞首が必要ないところまできたのかも…死が自然の原因によるものに見えるとか…被害者がウィルスに支配されるとか…『お愛想屋』自身がひょっとしたら『絞首』されたかも」

 「それはもちろんわたしも考えました。われわれがここで相手にしているのは生物兵器で、それがどの勢力によってどんな目的で使われているのかは、われわれはまだ知らないのです」

 「また個人の暗殺にも理想的な武器ですね。だれかがハリソンを消したいと思うような理由は?」

 「一切ありません。かれはひたすら、どうでもいい人物でした。わたしの結論では、かれの死は完全に実験のためだったのです」

 「『お愛想屋』には何か報酬が?」

 「そのようです。わたしが話をしてからすぐにアメリカに渡りました」

 「まだアメリカですか?」

 「いえロンドンに戻りました」

 「会いましたか?」

 「ええ。向こうはこっちに気がつきませんでした…ヘロインとバルビツールをやってて…10歳は歳を喰ったように見えます…もう秒読み状態ってとこでしょう…でも『お愛想屋』一人はどれも重要じゃなくてその出所にはほかにいくらでもいる:テープレコーダから出てきたんだから」

 「ハリソンのテープのコピーは作りましたか?」

 「ええ。なんならお聞かせしましょう」

 テイラーのアパートは小さくて絨毯敷き…卓上タイプライタファイリングキャビネット二つ長いテーブルが窓際でそこにテープレコーダが四台接続線で結ばれているかれはレコーダを指さした…「発想はハリソンの仕組みからいただきました」

 「ハリソンは自分でレコーダーを設置したんですか」

 「いや、かれは大工仕事は上手だけれど、機械音痴で特に電気機器となるとまったくダメでした。『お愛想屋』がかれのために配線してやったんです」

 かれはテープをかけた。「ハリソンと『お愛想屋』の声が交互になっています。二人とも短いテキストを録音して、そのテープ二本が短く切り刻まれて、それをつないだんです。これは強力な性的反応を引き起こします。おもしろいことに、テープ朗読の中身は結果には影響しないようです。被験者二人が別々に録音した街場の録音を規律ないでも、同じ性的効果が作れます」

 二つの朗読する声一つは残酷で相手をまねして比べるとくぐもって壊れているのが短い間隔で入れ替わり緊迫した伝記的親密さの感覚を伝えて気楽で下品でだから醜悪。

 「じゃあこれを聞いてください」ことばがにじんでくっついている。せせらわらいすすりなき吠える。ことば自身が疑問視されてその隠された意味をさらけるしかなかったかのようだ。「インチ刻みのテープ…さっき聞いたのと同じ録音をヘッドに前後にこすりつけるんです…録音を素早く入れたり切ったりしても同じ効果が得られます。注意して聞くと、もとの文章にはなかったことばが聞こえてきます:『やれ-やれ-やれ…うんやるやるやるそれやるそれやるそれやる…ほんとにほんとにほんとにやるやるやる…くびくびくび…そうだそうだそうだ…』

 「聞こえましたか?」

 「そうだそうだそうだ」(国連、上院、下院どこでもいいが演説をインチ刻みにしてそれを数秒後に再生すると面白いだろうと思った。条件付けプログラムがきちんとしてれば警察なしで政府を運営できるけれど、ごたくなしでは政府は運営できない)「ええ、聞こえました」

 「こっちは同じもとのテープから作った別のものです。ハリソンと『お愛想屋』を毎秒24回入れ替えてます。たぶんこれがハリソンを殺ったテープだと思いますね」

 聞き慣れた音わたしが何年も聞いてきたものが聞こえるか聞こえないかくらい…大きくはっきりこんどはつぶやく催眠術的な韻律。かれはマシンのスイッチを切った。

 「サウンドトラックは画像を際だたせます…この場合は『お愛想屋』の画像をです…ほとんど触れるくらいに…というわけでこれが答えです…生物学者たちは試験管での生命創造の話をします…でもテープレコーダが何台かあればいいだけなんです:『お愛想屋23号』のできあがり…もちろんウィルスです…サウンドトラックがそのウィルスの持つ唯一の存在形態でだれもそいつを聞くことはなくかれはそこにはいなくて電子顕微鏡で見たときに存在する球や結晶のような可能性としてのみ存在する:風邪ウィルス…ライ菌…黄熱病…セントルイス脳炎…新しい宿主を見つけるまでは単なる球や結晶…『お愛想屋23号』が別のおかまを見つけるまでは単にテープ上の鉄分子の配列…もちろん寄生生命はいちばん創りやすい形態です…ひょっとして…」

 「ひょっとして良性の『お愛想屋』が作れるか? 知りません。この線で実験をしようという声はありますが……」

 (ねらいがわかるか、BJ? ためになるウィルス…すばらしい症状…ヘロインハッシシLSDヤーヘの最高の部分を組み合わせた長いトリップ…戻ってきた者は輝くような超人間的美しさを身につける…!)

 「ハリソンの自殺時に、『お愛想屋』はパディントンのアパートにいたんですか?」

 「いいえ。ハリソンとは、ハリソンの死の一ヶ月前に別れています。どうやらハリソンはありったけのお金をかき集めて、これをやるから戻ってきていっしょに暮らしてくれと頼んでいますが、『お愛想屋』は拒否したようです。かれは若い男と住んでいました。名前はカニンガム…ロバート・カニンガム…自分たちをいっしょに切りつないで…切りつないだテープが実際の性的接触にはけ口を見いだせればそれは催淫剤として機能します…それ以上にはなりません…でも冒された対象が、そこにいないだれかと切りつながれるとこれは破壊的なウィルスになります…アリバイがあらかじめ組み込まれた完全殺人兵器です。『お愛想屋』はその時にはそこにいませんでした。一度もいたことはなかったんです」

 「『お愛想屋』はこれを自分のために考案したわけじゃない」

 「まさか…これは明らかにもっと大きな図式の一部です…地球侵略のために慎重に計画された青写真のようですね…目ん玉ついてる人間なら、ハーレー街の精神科医に言われなくてもいわゆる通常のセックス関係に俳諧的な要因が入り込むことは知っています。支配して、殺して、相手を制圧して食べてしまいたいという欲望…こうした衝動はそれを抑える衝動によって押さえられています…ウィルスが止めてしまうのは神経系の調整中枢です…そのやり方はわかってます少なくともこの作戦については…だれがやっているかどう止めるかはわからなくていい。毎回『お愛想屋』みたいなやつを追いつめるとつかまるのはテープレコーダーだ…ふつうはテープはすでに消されている…」

 「多少の目鼻はついてるでしょう」

 「ついてます…ロゴス・グループをご存じですか??…人間行動を、適切な言葉の組み合わせでコントロールできる予測可能な科学に還元したと称しています。かれらは『クリアリング』と称するセラピーのシステムを持っています。そしてかれらが『エングラム』と呼ぶトラウマのもとになる材料を何度も『ラン』して、やがてそれは反復を通じて感情的なコノーテーションを失い中立的な記憶としてファイルしなおされます。すべての『エングラム』がランされて解除されたらその被験者は『クリア』になります…どうやら技法やツールはだれがなんの目的でそれを使うかによってよかったり悪かったりするようです。このツールは特に濫用の危険が大きい。多くの場合、『クリア』になるために自分の『エングラム』テープを他人に押しつけることがあります。こうした『エングラム』テープは生きた生命体で実はウィルスです…これは確かにある種の有利な立場をもたらします…敵対者はすべて『エングラム』テープでつぶされる…『クリア』たちは自分の利害の純粋で冷たい炎で燃え上がりぎらぎらしたイメージとなってますますはっきり明瞭に輝きつつほかのイメージを断片化して分断されたイメージを吸収…ええこの組織のフロント担っている男女は知っていますが、かれらはそれ以上のものではありません…ファサード…テープレコーダ…オペレータはそこにはいない…」

 「空っぽ肉体作戦とか?」わたしは立ち上がって帰ろうとした。「『お愛想屋』はどこで会えますか」

 「いつでも深夜にブーツで。やつからは何も出てきませんよ。かれは覚えてないから」

 警備員は白いライフジャケットを着ていた――かれはブラッドレーをむき出しのしっくい壁の、円錐形の部屋に案内した――緑のマットレスカバーには人間の皮が半分ふくらんだ状態で横たわっていてゴム製のオモチャみたいでしかもペニスが勃起している――背骨の付け根のところに金属のバルブがあった――

 「まずは切符を書かないと」と警備員(液体タイプライタがゼラチンにぷよぷよと印字する音)――

 警備員はかれを手伝ってスキンパンツをはかせているところだったが、それは性感酸みたいに焼けるようだった――かれの体毛は軽いぴりぴりしたショックと共に、さやのスキン毛にすべりこんだ――警備員はスキンをきちんとした着付けして、ももや背中を整形して、スキンを鼻の下の分割線に沿ってしっかりおさめた――かれは金属バルブをカチッとブラッドレーの背中にはめた――すばらしい歯痛の痛みが神経や骨の中を突き刺す――からだはちくちくしたセックスいら草で叩かれたかのように燃え上がった――警備員はかれのまわりを動き回りつつ、小さな歓声や叫び声を挙げている――かれは直腸に入る部分が空のコンドーム状にぶら下がっているのを、ブラッドレーの尻深くにつっこんだ――ペニスは何度もビンビンとなって噴出し、警備員が燃えるセックススキンを分割線にしっかりと押し込んで会陰に沿ってならすと、性感紫肉体を通じて総毛立つ――身体は半透明なピンク色に輝いて、淀んだ臭いを湯気のようにたてている――

 「この手のスキンは三週間ほどすごく熱くて、それから――」警備員はせせら笑った――「幸せ外套を着ると…幸せ外套中毒は平均で二年くらい保った。それは金星の海で見つかった生命体を生物学的に適応させたものだ。その可能性が最初に認識されてから非合法に開発されたものだ。もとのナイーブな状態だと、それは触れられることで犠牲者を捕まえた。その神経接触が確立されてしまえば、犠牲の方は消化されることに満足しきってしまうご記憶のとおり幸せ外套は海底生物から作るのでそいつは神経接触を通じて犠牲者をしずめてから生きたままそれを食べるのだ――でも外套の場合は犠牲者はいったんその快楽を味わうとそこから逃げたいとは思わなくなる。それはすばらしい衣装で生き生きした白、真珠のような白で、それが光をさざめかせながらやわらかに震え、致命的な強制関係が確立されるにつれて恐ろしいエクスタシーに満ちた独自の動作で揺らぐ」…引用はヘンリー・カットナー『フューリー』メイフラワーデルペーパーバックス、キングスボーンハウス、229231 ハイホルボーン、ロンドン WC1…

 ブラッドレーは譫妄状態で、すべての性的な思考がすぐに三次元形態となってトルコ風呂とセックス小部屋の迷路につながりそこにハンモックやぶらんこやマットレスが甲高い昆虫周波数で振動して神経や歯や骨の中で踊り回る――「か細い歌う甲高い声が、耳ばかりでなく神経に触れてそれを同じビートにあわせて絶頂感と共に震わせた」……引用はヘンリー・カットナー『フューリー』143ページ。あらゆる淫夢のセックス亡霊や自慰の午後がかれをとりまいてなめてキスしてさわって――ときどきかれは警備員の保ってきた粘つく甘い半透明の液体を飲んだ――液体は口の中に燃えるような金属味を残した――かれの唇や舌はふくれあがりそこに性感をもつ銀の傷がぶつぶつとできた――スキンは蛍光色のピンクと紫に輝いてそこに冷たいメンソールのようなひりひり感をもたらしてそれがあまりに官能的でかれは空気がそよいだだけで射精する一方で制御不能の下痢が爆発してももを伝い落ちる――警備員はかれの精液をすべて脈打つネオンの円筒に集めた――半透明の壁を通じてかれは何百人もの他の囚人たちが、巨大なハチの巣の小部屋にいて白衣の警備員によって精液を搾り取られているのを見た――集められた精液は中央銀行にまわされた――ときに囚人たちは接触が認められていっしょにくっついて解け合って柔らかなゴム状の体位をとった――この脈打つ半透明ハチの巣の中心には絞首台があって囚人たちは三週間絞られたあとでそこで首を吊られる――末期症状の囚人たちが絞首台に運ばれるのを見たが肉体はすでに透明なミイラ肉体が柔らかい蛍光色の骨にかぶさっているだけになり――首は吊られた重みで折れて柔らかい骨がオルガズムとともに射精されて空気の抜けたスキンが残り、それを警備員たちが集めて次の囚人の集団に使う――精神と肉体が快楽のあまりぼやけて自分の存在の一部がまだ自分のマットレスの下に隠したジャックナイフに話しかけて、麻痺した性感指でそれに触れている――ある晩、かれは子供時代の忘れられた悪夢にすべりこんだ――大きな黒いプードルがベッドの横に立っている――犬は煙とともにかき消えて、その煙からは身の丈150センチのマネキンが現れた――マネキンは緑のロウでできた細い繊細な顔と長い黄色のツメをしていた――

 「プープー」とかれは恐怖のあまり叫んで必死でナイフに手を伸ばそうとした――でも運動中枢が麻痺していた――これは前にもあったことだ――「戻ってくると言ったでしょう」――プープーは長い黄色い死体のツメをかれのおでこに当てて、かれの上にかがみ込むと、隣に横たわった――いまではかれは動けたので、マネキンをツメで引っ掻きだした――プープーはせせら笑うと長い引っ掻き傷三本をブラッドレーの首につけた――

 「おまえは死んだんだ、プープー! 死んだ、死んだ、死んだんだ!」ブラッドレーは金切り声をあげてマネキンの首を引っこ抜こうとする――

 「そうかもしれません――そしてあなたもここから出ないと死にますよ――警告しにきたんです――現在時間から抜け出してエロ写真のカニ警備員を通り過ぎて?――隣の小部屋にはシナ人少年がいますしイアムはちょっと廊下を行ったところです――かれはとても技術に強いですからね――それとこれを使ってください――わたしはもう行きます」――

 かれはフェードアウトして、緑のマットレスカバーにかすかな後を残して消えた――部屋は乳白色の光で満ち――(出発夜明けと夢の混合残し)――ブラッドレー隣のベッドに小さな竹笛があった――それを唇にあてるとプープーが片隅の古いボロの上から語るのが聞こえた――「いまじゃない――後で」――

 かれはシナ人少年と連絡をとって少年はトランジスタラジオをこっそり持ち込んでいた――二人は急いで計画をたてて警備員があの粘つく液体を保ってきたときに金属ノイズを大音量でかけてジャックナイフを昆虫神経中枢に突き立てた――警備員は身をよじらせばたつきながら倒れて破れた腹部からは白い液体――ブラッドレーは警備員の銃を拾うとほかの囚人たちを解放した――ほとんどはすでに喰われ尽くして動ける状態ではなかったけれど、それ以外の連中はノイズで生き返らせて、コンバット部隊の一部を形成した――ブラッドレーはイアムに警備員の武器を見せた――

 「このクソはどう使うんだ?」――

 イアムは削りだした金属のように精密な長い指で、メカニズムを調べた――それはカメラガンで望遠レンズがついていて動画を撮影しつつ投影してそのイメージを超音速で振動させられると説明――ブラッドレーはそのカメラガンを構えて一同とともに巣をジグザグ移動しつつ脱出してオーブンの金属ポイントを急ぐ――警備塔が磁気スパイラルの砲火を切ってブラッドレーは味方の半分を失ったところでやっと中央制御塔を制圧して機械式の銃台を解除した――(かれの部隊には有利な点が一つあった――敵のすべての警備員や武器は機械制御で動いていて、実際の兵は現場にはいなかったのだ)――ジグザグ移動しつつかれはカメラガンとノイズを全開に――塔やオーブンは燃える映画のニトロ状爆発とともに炎上――巨大な裂け目が園の全建物を引き裂いて彼方の青空へ――かれは竹笛を唇に当てると牧神の青い音符がかれの子供時代の彼方の山村から流れ出してくる――囚人たちは笛の音を効いて園からなだれ出てくる――精液タンクの栓が抜かれてイメージの通りにあふれプラズマの稲妻となって歓びの園を銀光一閃とともに爆破――緑松亭は川を見下ろす絶壁の上にある…芝生に椅子とテーブルが並んでそれが絶壁のふちまで続く。一家はスクリーン付きのポーチにすわってフライドチキン焼きたてビスケットアイスティーがテーブルの上。テーブルの向こう端で父親と向かい合って座っているのは18歳くらいの少年で青いスーツを着ている…左右の頬骨にさっと赤味がさしている。かれは峡谷の向こうを見ている。

 破壊部隊が到着した。GODは引き倒されて山積みにされ、燃やされようとしている。やせた革のような顔の男が淡い灰色の目でピンクのティンゼルで覆われた、こわれた絞首台をいやな目で見ている。テープレコーダーがかれの足下であえぎ、クソをして小便をたれ、絞首して射精している。かれはそれを聞く顔は無表情。重金属チップのブーツを一振りする。音は止まる。かれは前にかがんでウンコまみれのよじれたフィルムを手に取り、それを午後遅くの太陽にかざす。腕を落とすと、フィルムは指からよじれて逃れる。かれはあたりを見回す。「これで準備完了、だな」

 男たちが進み出て、バケツ入りのガソリンをそこら中に撒いている。隊長がマッチを投げて後ずさる。谷のあちこちで他にも火の手があがり煙が動きのない九月の空気の中で黒く不動にたれこめる。破壊部隊は丘をのぼって自分たちのトラックへ……工具のぶつかる音。街まで載せてもらおうと待っていた園の警備員たち二人が乗り込む…ギアのこすれる音…遠くでエンジン音。背後の暮れ行く谷で歓びの園は散在したくすぶる瓦礫の山と化し…黒こげのテープレコーダの間を茂みやツタが延び、そこで山羊が草をはんでトカゲが午後の太陽の下でひなたぼっこ。GODは香る落ち葉のたきびが石畳の通りでこすれる闇と電線遠い都市のすり切れた音。

 ローズという名前の警備員が無言の破壊部隊員たちとゆれるトラックの荷台のベンチにすわっている。自分がどこへ向かっているのか、そこへついたら何をするかもわからない…「もう歳だし…倉庫の見張りか…美術館警備員とか…」

 シャフツベリー通りの売店に寄って「エンカウンター」誌を買いエロスのもとでイメージトラックが生じないほど抽象化された散文の妙を味わっていた。

(この容赦なく成功しているが図式的スキームによる併存というかむしろ併置を統語法的に不良化した類比的メタファーを通じ)

 ブーツの入り口に足を踏み入れたのは11:50PMでそこに『お愛想屋』が立っていた外で青いネオンが顔を照らしそれを見ると病んだ金属亜思い浮かぶ緩慢な冷たい炎で燃える顔。

(絶望的に疲弊した社会的価値の否定が豊穣な開口部的視点と否定されざる全体主義の両義的陰気性。)

 かれがなぜそこに立っているかはわかっていた。処方箋をクスリに換えるだけの現ナマを持っていないのだ。たかれるヤツを求めて待っているのだ。

 (不釣り合いなほどの憤激に耽溺するかれはヒステリーの無関心な正直さすら実現できずむしろ不安げな眠気が断片化した郊外的世紀の子供じみた露出と対置され。)

「処方箋用にゼニが要るのか?」

 かれは振り返ってこちらを見ておれがサツじゃないと判断しうなずいた。おれは一ポンドを渡した。「それで6つは買えるだろ。外で待ってるぜ」

 かれはまたうなずくと中に入り、処方箋待ちの行列にすわった。

(皮肉なことにその形式は平板でパルプの核まであいまいにひけらかす何の役にもたたないタコの足状の言語的下痢)

 おれは待った半時間の言語汚泥

(その創造者の存在を証明しつつその定期的に刺激された生が方向性やベクトルを失い認識可能な公式否定的類比平板「民営化」が最も信頼のおける)

 「なんならオレんちで射ってもいいぜ」

 やつが自分の場所を持っていないのは見て取れた。やつはただうなずいて、おれたちはタクシーに乗った。着いたときにはヤツを起こして、階段を上る手助けをしてやらなきゃならなかった。処方箋を待つ間、グーフボールをやっていたのだ。おれはヤツを椅子に投げおろした。すると前のめりになって、舌がだらんと垂れ下がる。片目を開けておれを見る。

 「どっかで会ったことなかったっけ?」

 「ずっと昔知って生まれてきた以来ずっと」

 ヤツの目がオレの中を触れる。やつは汚れた指の間でサミースカーフをこねくりながらにっこりした。

 「やりかけにしないで、仕事を最後までやらせてくれりゃよかったのに」

(そんな目的のために繁殖する生物種が熟知していると評判の自己満足な「それは何のためのものだ?」読みやすさはわたしは敢えて尋ねたい。)

 「おれにはもう免疫があるんだぜ、忘れたか」

 「そうだな、ぼくのおかげだよ」

 「ありがとよ、『お愛想屋』」

 「それであんたは何を手に入れたの?」かれは鏡を指さした。「自分を見てごらんよ…燃え尽きて使い果たされ…」

(抽象し変身させ人の脈打つ多様性を還元してしまい翻訳不能の未分化なことばで「他者性」の潜伏した合意に)

 「そういう自分を見てみろ『お愛想屋』…セックス傷跡が生死を問わずおれの尋ねた万人にあるのがわかってる」

(S氏は最近なにやらなった要点は単に矛盾する内在的な領域予言者が頑固にこだわる細々した受容が受動的関与の平板な文盲的プロセスに依存する)

 『お愛想屋』を丘のてっぺんの交番で見つけた。かれはベンチにすわって顔は空白の画面のように無表情だった。デスクの向こうの警官が紫煙越しに目を細めた。「こいつはずいぶん面倒ね」とかれは『お愛想屋』を指さす。「書類が muy malo no en ordnes.. (ぜんぜんまともにそろってない)」

 「パスポートはあるのか」

 「はい持ってるけどここの日付とここの日付が no corresoponde..(一致してない)…… muy malo …偽造パスポートかも…もちろん首都に送らないと…」

 かれはおれの手を見つめ、わたしが色あせた緑の吸い取り紙の下に滑らせる札の数字をチェックしていた。

 かれはパスポートを手に取るとそれをめくった。「ああそうだ…ここに入国の日付がある…はいはいすべてきちんとしてます…パスポートをお返ししますセニョール…」

 『お愛想屋』はパスポートを手に立ちつくしていた…「こいよ『お愛想屋』」おれはヤツの腕を下からつかむと道に引きずり出した。

 「アディオス、セニョール」

 「アディオス」

 おれは肘の下に当てた片手『お愛想屋』を導いた。やつは服の重さしかなかった。おれたちは以前にすわった連中のためにすべすべになった木の下にすわりその前後で時間のトラックが切り替わって抜ける荒れ果てた信号塔の横の小さな白い花咲く草原。おれたちはいつでもどこでも姿形を変えて存在する秘密警察の長い行列の日々を思い出す。グアヤキルの外で川辺にすわり、通りすがるカヌーから投げ出されるメロンの皮が点在する泥干潟を横切るトカゲを見た。それが終着点だった。おれの顔を横切る我が死が色あせるサッカー得点小便器と自転車競争…谷を見渡すグリーン・インでイアムの顔へとフェード。

 かれは自分の部隊とともにモロッコの斜面に立ちそのまわりではパンパイプが静かに青い空のように無関心――ポケットからかれはプープーが「いっしょに連れてって」と言うのを聴いた――かれは小さなビニール袋に触れてそれを引っ張り出した――その中には平らな灰色の膜が入っていた――かれはパンパイプに乗ってそこを離れて向かった子供時代の遙かな山村では青い霧が通りを渦巻き時間がスレートの家の中で止まった――ことばが心から落ちる――かれは地下鉄夜明けの風鈴改札の間をふらふら漂い――ローラースケートの少年たちがゆっくり円を描く荒廃した郊外のシャワー――灰色の明るいかけらが柔らかに降り注ぐユーヨーク、アリ、オーマ、オストン――くしゃくしゃの布身体が通る時の風の吹き抜けるガラスと金属の通り――サイレン塔から恐怖の音がガンガンと――ポジティブフィードバック パニックの神パンが青い音符を無人の通りへ吹き鳴らすにつれ狂乱タイムマシンが世紀の竜巻をよじらせる――ほこりっぽいオフィスと書庫を吹く風――委員会報告書が散乱して地のゴミの山へ――生から死へと鉄の爪でもって惑星上の思考感情運動をコントロールしてきた全能委員会のシンボル帳――コントロールのシンボルが叩きつぶされことばとイメージのほこりへ;広大コントロール機械のくしゃくしゃの布身体――現実の構造すべてが消えゆくサイレンの下で静かな爆発とともに崩壊――かれの遙かな山村の笛吹たちがパニックの神パンをイメージの街路に解き放った――古い映画セットの死んだメタン臭街路――ペーパームーンとムスリン樹と黒い銀空に大きなほころびが世界のカバーが輝く映画のかけらとなって降り注ぐにつれ――1920年代が暮れゆく都市を通じて疾走する黒いキャデラックに乗って加速時間の映画銃弾を吐き出しつつ――

 開いた窓を通じて跡をひく沼地臭と古新聞――オルガズム中毒が屋根裏につぶやくバーラップ状に累積――全面がかびたマットレス自慰の午後を反射:「出るのがむずかしい」――ことばとイメージ皮膚がゴムのオモチャのように灰色脊椎パウダーまみれ――パンの青い音符(ブルーノート)が銀の汽笛をちょろちょろ流す――幽閉された魔神を呼び出す交合宇宙服がかれの筋肉性欲と燃えるセックススキンにへばりつく――緑の魚少年たちが自分たちの虹色存在の拷問をやめて魚のようにきれいな水を通じて庭を離れた――一時的存在が光と色の音楽膜に従い――パンのパイプがちょろちょろ流す子供時代の眠れる同志――純粋青いジャブが歓びの園を通じ――黒い昆虫を切り――かれが時間からすべり出たのはある――かれのカメラガンが記録を破砕――青少年が遙かな山村から手をのばした別道具――かれらは冷たく無関心によじれるにつれ空がお互いに圧力シートで――スローモーション顔でくっついた――いまや誕生から島で壊れたほかの唇の一時的口笛が縦横に――コントロール皮膚が溶けてくしゃくしゃの布身体をつぶやくバーラップ状に残し――爆発が空っぽのセックス思考を走り抜けると同時に精液タンクがイメージ街路にぶちまけられる――世界の覆いが降り注ぐ――すべてはかれが触れるだけで崩れる古い映画から。


見慣れぬベッドで

 ライキンが真っ先に目覚めた――自分がどこにいるか思い出せなかった――ゆっくりと疲れのためにぼやけたかれの青い目は自分が横たわる小さな水たまりを取り巻く輝く赤い靴下と銀の葉をつけた金属茂みを認識した――恐ろしい夜が洪水のように戻ってきて記憶を満たした――目に見えぬ外部の力が介入してきて船室を氷のような干ばつ状に満たしたためにかれらの宇宙船のコントロールがいきなり効かなくなったのだ――機械的なコントロールが動かなくなったばかりかかれらの中枢神経も麻痺した――かれと副パイロットのブラッドレーは圧力シートで二時間にわたりどうしようもないまますわる一方で侵略する力はかれらの船を胸の悪くなるスパイラル状に未知の惑星の有毒雲ベルトの中を導いていった――ライキンとブラッドレーは着陸時に気を失った――どうやって船から出たのだろう?――かれは立ち上がってすぐつまずいたのが相棒の眠る姿で、それはその筋肉質の身体にはりつく皮膚に密着した宇宙服以外は素っ裸だった――ブラッドレーを起こす前にあたりをざっと調べることにした――かれはなにやら半透明物質でできた赤い岩に囲まれた峡谷の底にいた――峡谷をよじのぼって出ると高原に出た――すばらしい風景で多色の岩が溶けた青い溶岩の彫像のように刻まれそこにこれまでの探検では経験したことのない真珠白の強度を持った石筍が散在――青、緑、赤、そして一つ(他のものよりずっと大きい)は輝く銀色――空気はひりつくほど澄んでいてそれが身体を支えてくれるようで、動作がとてつもなく正確かつ用意に実行できた――かれは振り返ると峡谷を降って水たまりに戻っていった――すると脳内にクリスタル炎のようなカチリ感を感じて銀色の声が聞こえた:「見知らぬ者よ、こい」――ブラッドレーはテレパシー現象には慣れていたがこの声は異様に明瞭で差し迫った感じだった――かれは大きな岩によじ登って水たまりを見た――友人はまだ寝ていた――その隣には両生類の緑魚少年が座って水たまりの水を浴びている――その生き物はさざ波のように肉体を満たす半透明の緑の光線で脈打つ――頭はとんがったドーム状でそれがのびている細い首のりょうがわにはえらがつきだして、繊細なスポンジ状の翼のようだ――生き物は膜状の物質で覆われそこに透明な血管網が走っている――体表面は絶えず動いていてゆっくりとした水が彫刻から滴るようだ――顔はほとんど平らだが唇と鼻は鮮明かつ美しく描き出され高い縁の頬骨の上の大きな液状の目は繊細な構造でそれが半透明の皮越しに輝き出す――その生き物はあぐらをかいてすわっていて、その太股からは細かいガーゼのような小さい銀のひれが飛び出している――細い筋肉質の脚が網状の水かきで終わっている――脚の間にライキンは、好奇心で勃起しかけた性器をを見て取った。魚少年は眠る同僚の頭をなでて、その長い緑の指の何気ないジャブで宇宙服に触れる――ライキンは慎重に動き、生き物が驚いて水たまりに戻らないようにした――魚少年はふりむいて、恥ずかしげな夢見るような微笑みでかれを見た――電気的な身震いが背筋を走り、それが結晶した魚音節で爆発;「見知らぬ者よ近くにこい――恐れるな」――生き物の口は動いていなかった――ライキンは全身に駆けめぐる興奮を感じつつ前進して水少年の横にひざまずくと相手は水の滴る手をのばしてこちらの肩を軽くつかんだ――その接触で全身にスリルが走る――水中記憶泡が脳内で爆発――かれは異星の媒体の中にいて結晶岩水たまりの中で身をくねらせ石灰岩のふちでひなたぼっこしつつ、滴る水の音の中で巨大な杉の木に扇がれる――荒廃した都市の中を水生物たちといっしょに泳ぎゆっくりしたオルガズムのうねりの中で身をよじりつつ、色つきあぶくの爆発を水面に打ち出し、青い軌跡を残す――

 アリが見慣れぬベッドで目覚めると家主が立って見下ろしていた。「貴様、いったいどこのどいつだ、おれのアパートで何してる?」アリは郊外カクテルパーティーへとフラッシュバック――音楽は 1920 年代から――婆さんがチャールストンを踊る――そしてボードビルのインチキお巡りみたいな鉄灰髪のアイリッシュ男――

「小僧、楽なやり方と面倒なやり方がある――今夜だけこのアパートにおいてやってもいい――住人は外出してて、たぶん明日の晩まで戻らないと思う――」

「でもオブライエンさんの話だと――」

「オブライエンには自分のショバから出しゃばるなと言っとけ――ここはオレのアパートでな――服を着てさっさと――」

 アリはあわてて服を着た――シャツのすそを押し込みながらかれはアメリカの郊外に滑り出た――通りは激しい雨の後のように無人できれい――ひびの入ったコンクリートの交差点では男の子たちがローラースケートでゆっくりと円を描き、朝の空には半月が、日の出とともに色の嵐に洗われる――アリは歩みがどんどん軽やかになるのを感じた――青と緑の傍流に乗ってぷかぷかと離れる――草の刃一枚一枚が結晶でフレーミングされたかのように輝く緑の土地の澄んだ大気のなかで輝いた――重力の引きは軽かったので、滴る木の下の透明な水流沿いに走るかれの足はほとんど地面に触れなかった――すり減った大理石の通りと銅のドームの都市にやってきた――豪華ホテルのロビーでは入念な制服姿の呼び出し係少年たちが経験豊かな目でかれの経済状況を値踏み――壁には小さな看板:

物乞いの性質
必要?――欠乏
欲求?――必要
生?――死

 アリは主広場に歩み出た――魚臭さとどんよりした目が戸口に――客引きのひわいな身振り――広場からはずれる暗い脇道でアリは古い薬剤師の店らしきものを見つけ窓には色つき液体のびんが並ぶ――小さな黒人が、繊維性腫瘍で曲がった身体で進み出てかれを迎え、尋問をさえずる――かれは二重レンズのめがねをかけていて、それが鼻をずり落ちている――アリは持ってきたビニール袋を取り出し、その中には潰れた灰色の膜が入っている――店主はそれをなめらかな黒い指でつまみ光にかざした――さえずるような声で呼ぶと助手が店の影になった奥から入ってきた――それはでっかいバッタのような生き物で、びんの横を通るにつれて体色が変わる――その目は水晶レンズ――そのペニスは、腹部にのびる長い銀のコードで直立位置に固定されていて、色の流れに応じて閃くような勃起で動く――かれは膜を、その繊維じみた指の切り株にはめる手斧と移植ツールにはさんだ――かれが見るにつれてその肉体がまばゆい緑に脈打つ――店主はうなずいて、重く白い液体で満杯の、高さ60センチほどのびんを取り出した――助手は小さな曲がったナイフで封筒を開いて、膜をそのびんに落としこんだ――アリが見守る中、膜は日本の花のようによじれて、人間の頭がついた小さな緑のサンショウウオへと花開く――その生き物は黒い液体の目を数秒ほど開くと丸まって胎児的眠りに入り、びんの底に沈んだ――店主はびんを布でふたして暗い棚に載せた――にっこりしてカウンター上に地図を描く――店を出発点に、点線が運河網に続き、揚水所、オルガズム中のペニス二つ、眠りで閉じた目五つ――そして点線は店に戻ってきた――かれはアリを見て、本当にわかったか確かめた――アリはうなずいて点線上を歩いた――大理石の通りは泥で終わっていた――――運河網が見え茅葺き屋根と庭とタンクを世話する小さな黒人たちは繊維質の腫瘍とほくろから緑の毛が生えている――作業の手をとめてこちらを見上げすばやく微笑をよこす――堆肥の山と腐った沼の重い臭気があたりに立ちこめる――橋をわたると緑のサンショウウオ少年が運河に浮上して微笑し自慰しすぐに射精した虹色の液体は澄んだ光の中できらめいた――からかうような微笑と共に身をくねらせて黒い水に飛び込んで見えなくなった――アリは運河沿いにあるいて気がつくとポンプや閘門の迷路に入り込んでいていつのまにそこに来たのかどうすれば出られるかもわからなかった――その迷路の底では緑のボロボロ制服を着た男が降りてこいと身振りで合図して指さした鉄の階段は木の斜路に続いていた――男は斜路の端に立って待っている――アリはイヌみたいに微笑して男に歩み寄った――「ここは初めてで――すいません――なにか法律に違反しているようでしたら」――警備員もにっこりしていた――ゆっくりとしたおなじみの微笑で「言うこときけばムショに行かなくてもすむかもしれんぞ」というような――フラッシュバックして南米の税関小屋――アリは椅子の上に身をかがめて裸の背中に若い警官の素早いズボンを感じた――壁の一つにたてかけたカービン銃がオルガズムの電球の下で鋭く明瞭に――「なるほど」――かれは思った「ここらでも似たり寄ったりか」――

 男はかれを小屋に案内した――中には床にマット――木釘から服がぶら下がる――別室にはレバーが見えてどうやらポンプや閘門を制御するものらしい――男はアリの服を跳ね上げた――かれはゆっくりと服をぬいでくねるようにズボンを落とすとちんぽこがぴょんと飛び出て屹立――男ははだかで緑の光の中に立っているがそれは頭上から垂れ下がるツタや果樹の間から小屋の中に差し込んでくる――かれはアリをうでに抱え上げてキスした――その息は植物めいたにおいで南国フルーツみたいに少し腐敗臭――アリをマットまで運んで膝を耳まで上げさせた――棚から小さなびんを取ってそれはカエルの卵みたいでカビたタンパク質の匂いを放っていた――男は卵をアリの尻に塗り込んだ――アリは肛門の中で何かが動きだしそれが睾丸のほうにもがき進むのを感じた――男は自分のちんぽこを挿入――アリは身をすくめて歯をむき出しにしてくねる触手がペニスを愛撫し亀頭の神経をしごく――男は自分の射精をびんに入れた――前足に吸盤をつけた小さな緑のカエルたちが精液の中に――

  男とは五日間いっしょにいてマットの上で寝て庭園の果実を食事にして車輪やレバーの手伝いをした――五日が過ぎると男は卵のびんをくれたのでアリは店に戻って店主に卵を渡した――

  店主はにっこりすると棚から別のびんをおろした――緑サンショウウオ少年はからだを丸めてまどろんでいたが、びん一杯にまで成長していた――カウンターの上に店主は地図を描き運河網の中の小屋に向けて点線――そしてアリはびんをもって点線にそって小屋に歩くと老人が迎えてくれた――アリはびんのふたを取った――男はそっと手を叩いてくぐもった音をたてた――そしてアリに小屋の背後にあるタンク群を見せてくれたがそれは入念な肥だめみたで、一つが次へとつながるようになっている――そのタンクには段階に応じたサンショウウオ少年がいて最後のタンクは運河の黒い水へとつながっていた――男はびんの中身を最初のタンクに空けた――仕立屋のようにアリの首をはかって棚から乾燥エラを慎重に見立てて選ぶとビニール袋に入れてアリにくれた――天を身振りで示した――のどを詰まらせるような音をたてて袋を指さした――

  アリが商売を始めた広場は版に貴族たちが行き交うところ――忘れられた場所の暗い街場の暮らし――年は巨大な肉食カニの波に覆われてアリはカニがハサミを鳴らすラジオの雑音みたいな音が聞こえたら隠れることを覚えた――時間フィルムの爆発もまたこの都市では危険だった――ある晩広場でくぐもった雷のようなどよめきが聞こえた――みんなが運河目指して駆けだし「スタジオが爆発した」と叫ぶ――赤く硫黄くさい臭気の雲が町を覆う――アリは喘いで咳き込みながら、ビニール袋を思い出して手を伸ばした――首にエラを巻くと飛び込んだ井戸口は石の肛門に似るような彫り込み――緑の水深くに落ち込むにつれてエラが首に切り込むのが感じられる――いきなり鋭い血の味がしてかれは地下水路の中を泳ぎ呼吸していた――前方に明かりが見えて開放水路の一つに浮上した――


  アリが見慣れぬベッドで目覚める――聞いているとかれと補う「貴様、いったいどこのどいつだ、おれの映像トラックで何してる?」アリはいまやパッチリ目を覚ましてカチッと「出ていけ」、女のふりをするやつ、音楽は 1920 年代に戻る、郊外のビリヤード場とボードビルの声は鉄灰髪のアイリッシュ男が手渡す安定した流れの「楽なやり方と面倒なやり方でブタ箱行き」――一方でおれはこのアパートに所有者を忘れた――記憶写真の香り――人は外出――戻りは明日の晩――

「でもオブライエンさんの話だと――」

「オブライエンには自分のショバから出しゃばるなと言っとけ――ここはオレの夜明けの風が別の肉体で」――

 アリはあわてて服を着て滑り出た――委員会委員たち、ごらん、通りは無人――若い顔が法をとかしてローラースケートでゆっくりと円を描き――ノヴァ警察が不気味な色の日の出を見る――使いっ走り少年が浮かぶよどみは赤と緑で照らされるスローモーション閃光の澄んだ大気――重力の引きは軽かった――ヤクの頻度は知らない――大理石の通りと銅のドーム――入念な肉体皮膚の呼び出し係少年たちが暗い目でかれの経済状況を街に掲示――東セントルイス音楽がさえずるような呼び出しで――かれの正規は他の試着室にかける声だった――長い銀の糸が閃光とともにのびる勃起が行ったり来たり――切り替わってガレージの事務室へ――鋭い欲望が膜を保つ――

  「はい、きみは移植道具持ってる――きみなしだとボク歩道行き」――

  店主はうなずいてさよなら――半透明白フェードアウト――ねばつく事務所飛び散る光がむき出しのナイフに――かれの顔からニュースリールの暴動がやってくる急速に――アリは委員会を引っ立て――

  「何なのこと日本の花が開花する沈没船に? あんたがしたいのは人頭の出所が画面に?」

  骨なしミイラが胎児タンクで丸まる――店主が覆った――夜明けにフェードアウト――急いで――手がそれを暗い棚にのせる――かれはほほえんで脳をよじる――店から始まって点線死体が最後のときあたりで――二つのチンポからの門がオルガズム――線路の果てで男たちが喫煙――五回寝る――それから点線――

  「われわれは戸口で暗示を」アリのほうを見てわかったかどうか確認し「おまえの隣に風声が点線たどった運河網――考えない医者を舞台」――

  みんな仕事から顔を上げた――空っぽみんな憎悪顔――飛行機雲が空を書く――どこかの少年が運河に浮上――虹色の湾が星明かりに輝く――不在店子のバカにした笑い――幽霊が運河沿いに暴動して気がつくとガレージの中――はだかで立ってる――水力ポンプのさよならがかれの顔に飛散――外の底のところで尋問物質が緑の制服で身振りする「欲しいぜ」――一時的に空っぽな肉体はKYと肛門粘液製? 斜路の終わりで男が立って待っている――人間形態からの門――「おれたち犬みたいに暗示られた――見知らぬ顔が他の装置を吸収」――「ならごめん」――

  男はにこにこしていて、はためく蒸気はさびた沼の臭気――ちらつき戻る税関小屋は南米――(「まず我々は切符を書かなくてはなりません」)――ミイラの素早いパンツを感じ――あいつのケツをつんつん――壁の一つにカービン銃がたてかけてある――燃えるオルガズム――風声の横でせんずるマットレスが床に――

  「出ていけ、女のふりをするやつ」――

  木のペグが別の部屋で忘れられた記憶が制御する構造はスカンジナビアの屋外便所皮膚――男はアリの服を跳ね上げた――囚人ズボンをもがく動作でいまやはだかで立って緑のミイラ肉体、血管としなびた皮膚がぶら下がる――死がかれに口づけ――かれの息が飛び出しナイフに語りかける――かれはアリを棚の最後の寄生虫に落としたのはニュースリールが止まる前――カエルの卵みたい――卵をつっこんでいた――プープーはせせら笑い、緑ネオンのように肛門の中で動きだし――睾丸の中へかれのゆっくりした指が――アリは身をすくめて歯をむき出し――男はかれの射精をとらえるトランプの束みたいに――五泊ぼろぼろの事務室で過ごし色蒸気からの果実を食事に――五日が過ぎるとニュースリールの暴動がやってくる急速に――卵が戻るのは骨なしミイラ――幽霊主がにこりしてフェードアウトする夜明け――光の手がしたいの中で崩壊――最後のびん――店主は地図を描く不在の肉体で――運河地帯を空ける――アリは開襟シャツの中をよじりぬけ――湾のかれらの船を探し出した――男はニュースリールで旅行――見事な画面ペニスがまた噴出――死体タンク――線路の果てで最後のびん――医師を舞台に先導――セックス亡霊がびんを午後のイメージトラックに空けた――振り返って歩み去ると小屋を満たした――去った人々――棚から下痢が爆発して垂れる――

  「アリは乳をしぼられた後で吊されたんだ、わかる?」咳き込むような音をたてて指さした――場所のオルガズムは忘れられ――死体が絞首台からぶら下がる――「陸ガニ」――くしゃくしゃの服と煙となって消えた――

 「よおし、先生――示唆としては十分――来ると言っただろう――なおった傷――スタジオが爆発――硫黄くさいでかい一発の雲」――アリは喘いで咳き込みながら手を伸ばした勇気は写真をやらずに通過する首のまわり――感じられるいきなり遮断血の味と歓びの園のすべて――時間の開放運河でセックス場面が見られた――


愛してる?

若い僧はブラッドレーを小部屋に案内した――石のテーブルにはテープレコーダーが乗っていた――僧はレコーダーのスイッチを入れると性交の音が部屋に満ちた――僧はローブを脱ぎ捨てると勃起させてそこに裸で立った――テーブルの周りで踊りレコーダー上空の空気から出てきた影のような存在を愛撫――仮の姿がサウンドトラックにあわせて焦点があったりぼけたりしつつちらつく――姿はテープレコーダから逃れて漂い、僧の後から床の上のマットレスに向かう――僧はベッドの上に脚と腕を組んですわっている亡霊に懇願するパントマイムを一通りやった――最後に亡霊は不承不承うなずいて同意すると、僧は速度を上げるテープにあわせて身をよじらせて性交のパロディーをくねくねやってみせた;「ああダーリン愛してるああんああんもっと深くあんあん死ぬほどどついてああんダーリンもう一回」――ブラッドレーは床をころげまわって、震えるエアハンマーのような笑いが骨から肉を振るい落としそうなほどだ――熱い尿がペニスから噴出――残る半身がその上空を漂って絶叫し、その顔はセックス語をのどの軟骨から血まみれ結晶かたまりとして笑い出すとき息をつまらせてゆがむ――骨は震え、ネオンに振動――笑いの波が肛門と前立腺と睾丸を走りゲラゲラ笑いつつ精液を噴出させてひざをあごまであげて転げ回る――

 「愛」のあらゆる調べや音響効果がレコーダーから吐き出され並べ替えられたセックスのいななく病んだ光景惑星:愛してる?――でもぼくは宇宙笑いで爆発――古い知己忘れられ?――ああダーリン、写真一枚くらい? ひざまずいてきみもぼくを愛してくれたらと願った――どこまでも走って感じるスリルははるか昔――いまあたしのインスピレーションでも長続きしないしあたしたちはただの写真になる――するとぼくはきみを忘れたの? 眠れないよ、青い目のきみが手に入らなければ――ぼくは彼女を愛してる? 愛してる愛してる多くのすばらしいもの――食べもできない――心にはゼリーが故郷に――それはさよなら真の愛深く――ぼくたち二度と会うことはないよダーリン、ぼくなりのやり方――そう目がいつになく輝きぼくをそんなふうにした――いつもティペラリまでは長い道――ローラに告げてくれ愛してるとぼくの青い天国――女よ立てそのでかい太った地球から宇宙空間へダイヤの指輪をみんな持って――きみはほんとにほんとにほんとにぼくを愛してる?――愛しい愛しい鳩ぽっぽ思い出す? 何? ぼくを愛してるバンジョー? 怒らないで――だれだろう――落ち込むたびにきみを愛することを学んだら――でもだれかがきみを空の星くずから取り出した――きみの魅力が旅してぼくにきみを思い出させる――またいっしょ――忘れてたきみ食べる――どう乗り切れるかもわからないよベイビー――青い目の色は――愛してる? 愛はpara olvidar――ローラに位ってああゼリー愛してるきみを――できない――きみを心底心から――でもあたしはいつもあなたに忠実なぼくのブルーヘブン――メアリー愛して?――死ぬほどどついて――立てそのでかい太った錆び付きほこり――先は長いぜセントルイスの女――見通しは赤いメーサが宇宙から――愛してる?――愛してる無効で絶景の鉄道で帰郷?? そしてあたしをバンジョーで愛してる並べ替えて愛してる? 落ち込むたびにだれが並べ替えたのか構造――でもあれは観覧車が空の星くずでカチカチと――危険な線路で――犬を飼っててその名はビルが働く雲のぼく――胸の中から引き裂く――手助けしようか?――理解する期限切れ――この時間にだれか別人を捜せって? たいまつが斬りつける食べ?

 切り抜けられないよベイビー――電気指除く「愛」――愛してる?――愛は苦痛の赤いシーツが垂れるああああベイビーああゼリー――ガイドはゼリーを脱ぎ捨てた――ぼくはきみのとりこで赤い明かりを点滅――あたしの雲がいつもあなたに忠実――色のフラフープが形成いつもあなたに忠実よダーリンぼくのブラッドレー内――弱々しく千々に乱れてブルーヘブンに急ぐわ沈み込む窒息パニックがさび付いたセントルイス女――写真一枚だけで、メアリー、ぼくがきみを愛してるってわかるだろう精液――収縮回転木戸願ったのはきみが愛してくれること――オルガズムが漂う腕それでもぼくが感じるときめきはゆっくりした動きだが長続きしない――するとぼくはきみを忘れてしまったの?――愛してる愛してる骨がかれの内部を引き裂くアリたちが食べるよう――ゼリーゼリーゼリーうつろう色オルガズムが故郷で――ひっかく成績のシャワーがあの委員会報告の表紙となった――ティペラリまでは長い道のり――やわらかく輝く噴出がぼくのブルーヘブンに――



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