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ジェイコブズ『アメリカ大都市の死と生』エピグラフ

Death and Life of Great American Cities

山形浩生

 ジェイコブズ『アメリカ大都市の死と生』(鹿島出版会, 2010)初刷で、以下のエピグラフが脱落しておりました。お詫びするとともに、ここに掲示いたします。p18 に追加していただければ幸いです。


「最近までわたしが文明を支持する理由として考えつくものは、宇宙秩序の盲目的な受け入れというものをのぞけば、それが芸術家、詩人、哲学者、そして科学者を可能にする、ということだった。だが、それが最高のものではないと思う。いまや思うに、最も偉大なのはわれわれ全員に直接戻ってくるものだ。人々が、日々の生活に追われて暮らしていると言われたら、わたしは文明の主要な価値は、それが生活手段をもっと複雑にしてくれることなのだと答える。大衆の衣食住や移動を可能にするために、それは単純で個別のものではなく、壮大で複合的な知的努力を必要とする。複雑で集中的な知的努力はもっと充実した豊かな暮らしを意味する。それは暮らしを増すことになる。暮らしはそれ自体が目的であり、そしてその暮らしが生きる価値のあるものかについて唯一尋ねるべきことは、その人が十分に暮らしているかということなのだ。

  一言だけ付け加えておこう。われわれは絶望にきわめて近いところにいる。その絶望の波の上にわれわれを浮かべている皮膜は、希望と説明できない価値に対する信念、そして確信に満ちた努力の発効と、自らの権力行使からくる、深く無意識の内容で構築されているのである」

オリヴァー・ウェンデル・ホームス、ジュニア

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