きょう、われわれは労役で監獄の外に出され、枯死した木を伐って燃やした。新しいウィルス、あるいはわれわれ自信のウィルスが迷い出たのだ。監獄の外の風景は、春だというのに中とさして変わりのない荒涼としたものだ。戦争は遂にこの豊かな国を貧り、日々の暮らしまで損ないはじめているのだ。
戻るとき、医務室を通って最新の予防接種を受けねばならなかった。当直医はみんなを帰したあとまで私をひきとめた。瞬時の狼狽。私の中に新しい戦争の病気の徴候でもみつかったのだろうか? さにあらず、「高原」の書評を見せてくれるためだった! なんとなんと、「ニュー・ディセント」のモンスなり。彼女は気にいってくれていた(万歳)がフェティッシュな作品に対してはやはり別だった。また、あんなにも腐心したリルケヘの言及も認めてくれていなかった。鳴呼! 私が書評を読んでいる間、親切な医師は何千CCとも思える正体不明の液を太ももに注射した。うかれていた私ははとんどそれに気がつかなかった。書評にとりあげられた。私は実在するのだ! モンスに手紙を書いて礼をいわなくては。たぷんRMが投函してくれるだろう。ことによると私はまた詩作を再開できるようにすらなるかもしれない。