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15.

かくて、スキリマンの仲介によって実験は第二段階に入った。実際、最初に予想されたことは成就されはじめている――われわれが「純然たる研究」と呼ぶ〈黙示録〉へのあのさまざまな研究が。

彼を補佐するのは十二人の「クワット」(と彼は侮蔑をこめて彼らを呼び、その見事さに彼ら、彼の犠牲者たちでさえ、感服せざるをえない)――もと学者か助手で、まったく自発的にパリジンに志願してきた連中である。 実に競いあってわれわれ全員は天才の最高の飛翔を知ろうとする――ヨルダン川のこちら岸に立ちどまっているわれわれは。私は誘惑から救い出されたことが嬉しい。おれは、と私は考えこむ、屈服してしまっただろうか?

果しなく広がる黄金の王国を見はらす山頂で私にはいまも誘惑者の声が聞える――「これがすべておまえのものになるのだぞ」

詩。フルストップ。



T. M. ディッシュ『キャンプ収容』 野口幸夫訳     平成18年7月16日