スパゲッテイ。 こんな夜(私はこうしたメモを消灯後、便器の上の二十ワットの常夜灯のあかりのもとで書く)思うのは、ここに来ることを選んだのは正しかったか、ばかな真似をしているのではないか。これはヒロイズムのなせるわざ? それともマゾヒズムの? 私生活では私の良心は決してそんなに良心的なものではなかった。だが、くそ、この戦争は間違っている!
私は、自発的にここへ来ることはトラピスト修道院に入るのと同じようなものだと、自由意志で選べば権利の喪失も耐えやすいものであるはずだと考えていた(自分に信じこませていた)。妻ある身としていつも悔やまれることの一つは、瞑想的な生活がその清浄なほうの側面で私には許されていないということだった。私は禁欲を何か稀少な贅沢だと、霊的なトリュフのようなものだと空想していたのだ。とんだお笑いぐさ!
下の寝棚でプチブル・マフィア(脱税で捕まった)が寝言をいっている。日にみえる闇 の中でベッドがきしむ。私はアンドレアのことを考えようとする。、高校の時、修道士ウイルフレッドが、みだらな想いが湧いたときには聖処女に祈りなさいと助言していた。たふん彼には効果があったのだろう。