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8.

この最後の事実については衛守たちに恩義がある。彼らは近頃、私を上級生とみてくれる。うちあけ話をしてくれる。〈忠僕〉は自分に職務が要求する事柄が楽しくない。それは完全に善いことではないのではないかと疑っている。私の劇の中のハンスのように、〈忠僕〉は善きカソリックだ。



T. M. ディッシュ『キャンプ収容』 野口幸夫訳     平成18年7月16日