いちだんと加減悪し。鼠践部と関節に矢のような痛みがする。夕食を半分喪失。口と鼻から出血。眼が痛み、視界はここ二、三日のことだがきわめてかすんできた。眼鏡をかけねばならぬ。また、禿げてきているが、この咎をパリジンに負わせるのが正当かどうか自信はない。
私は利口になっているのだろうと思う。けれども、うんと利口になっているとは感じない。けだるさとヒステリー、躁と欝、熱さと寒さを交互に感じる。猛烈に感じる。だがドクター・バスクのオフィスで(そこにはもう彼女はいない)さまざまな精神測定テストで幾らか注目すべき成績をあげた。