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: 六月四日 : 六月三日 : 追記――   目次

追追記――

読むのに苦労している。本を手にとるのだが、二、三節で興味が失せてしまう。次から次へとわきに押しやる。パルグレイヴ、ホイジンガ、ローウェル、ウイレンスキー、化学のテキスト、パスカルの「プロヴァンス書簡」、タイム誌。(恐れていたとおり、現在では戦術核兵器が用いられている。オマハで抗議に立ちあがった学生が二人殺された)こんなぞわそわした気分になったのはバード大の二年の時に一学期に三回専攻を変えた時以来だ。

眩輩が全身を冒している。胸にはぽっかり空洞があり、のどはからから、まったくとんでもない時に笑いだしたくなる。

つまり、何がそんなにおかしいのか?



T. M. ディッシュ『キャンプ収容』 野口幸夫訳     平成18年7月16日