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83.

スキパンスキーだけが来訪者ではない。忠僕は、勤めは免除してやったのに、しばしば機会をみつけては、ちょっとしたいたずらを仕掛けてくる、おもに食事の時間のことだ。 彼の足音が聞き分けられるようになった。スキパンスキーは、ハーストが彼を抑えつけようと約束したと私に請け合うのだが、結局のところ、どうすれば人をその人の護衛に対して護衛できよう?


T. M. ディッシュ『キャンプ収容』 野口幸夫訳     平成18年7月16日