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61.

さらに低し。

一度には一時間しか読めず、そのあとは活字が眼を姦しはじめる。ハーストが立寄って(私の寂しい訴えの故か?)そこで私は、誰か読んで聞かせてくれる相手を指名するわけにはいかないかと訊いてみた、考えてみようと彼はいった。


T. M. ディッシュ『キャンプ収容』 野口幸夫訳     平成18年7月16日