Valid html5 cc-by-sa-licese

ジョン・リー・アンダーソン『チェ・ゲバラ革命の人生』サポートページ

チェ・ゲバラ みすず書房 上巻 チェ・ゲバラ みすず書房 下巻

山形浩生

目次

  1. 関連情報
  2. 正誤表
  3. その他おまけ

1. 関連情報

スティーブン・ソダーバーグ監督『チェ:28歳の革命/39歳別れの手紙』DVDセット
 アンダーソンが監修をしており、扱っている時期については本書の記述のきわめて忠実な映画化となっています。下巻のボーナスにはアンダーソンのインタビューも収録されています。

目次に戻る


2. 正誤表

初刷りでの誤植・誤訳 (2024/10 現在)

 

Page 位置 正 (改訂部分は)
随所 南米 ラテンアメリカ *2
p.92 6行目 英領ギニア 英領ギアナ *2
p.167 8行目 相棒 同志 *2
p.230 12行目 北米と南米 アメリカ合衆国とラテンアメリカ *1
p.328 11行目 相棒 同志 *2
p.631 17行目 プエブロ 人民 *2
pp.746−7 全4カ所 グアナカアビベス グアナアカビベス *2 原文の表記がGuanacahabibesとなっていますが、明らかにまちがいです
p.909 1行目 キューバ東部 キューバ西 *2 原文では東部となっていますが、明らかにまちがいです
巻末訳者あとがきp.48 6-9行目 本書の最後に触れられているハバナのゲバラ記念館こと「チェの家」は、本書の原書執筆時点では〜観光名所となっている。 本書の最後に触れられているハバナのゲバラ文化センターこと「チェの家」(p.995)は、ゲバラ最後の家の向かいにあった住宅だったという。現在の立派な研究センターとも別の場所らしい。現在の「チェの家」は、旧市街からハバナ湾をはさんだ向かい、彼が軍司令となり革命粛清裁判&処刑を行ったラ・カバーニャにあり、彼の最初の家を2007年に博物館にしたもの。当時は劣化に任されていたという遺物も、いまやあらゆるものがガラスケースにおさめられた観光名所となっている。 *1

*1: 調査不足でした。すみません。
*2: 伊高浩昭様にご指摘いただきました。ありがとうございます!

目次に戻る


3. おまけ

a. ハバナのチェ・ゲバラ記念館/チェの家について
上の正誤表でも触れていますが、巻末に登場する、アレイダ・マルチが管理していたチェ・ゲバラの旧宅対面のゲバラ文化センターは、現在は「チェ・ゲバラ研究センター」なる博物館/研究所になっている模様です。場所はこちら。ただし文中の、ミラマールにあるという記述からは少しはずれており、同じ場所かははっきりしません。現在は閉館中。
Centro de Estudios Che Guevara, photo by Enrique Carlos Comendeiro Torresby Enrique Carlos Comendeiro Torres

チェの旧宅にあったものの一部は、チェ・ゲバラがハバナ入城後に配備されたラ・カバーニャの最初の家に作られた、新しい「チェの家」博物館に展示されています。
Casa del Che photo by H.Yamagata, CC BY-SA (by Hiroo Yamagata, CC BY-SA)

b. チェ・ゲバラ邦訳関連文書のレビュー by 訳者
内外の主要なチェ・ゲバラ関連文献について、訳者がレビューしています。あまりに膨大で、とてもすべてはカバーできませんが、邦訳が複数ある「ゲバラ日記」(ボリビアでの最後の日記です) の比較など、有用なものもあるかもしれません。ご笑覧ください。
https://cruel.hatenablog.com/archive/category/%E3%82%B2%E3%83%90%E3%83%A9

c. トリビア:ゲバラが最後に読んだ本
チェ・ゲバラは本書の中でも、ゲリラ行軍中も含めやたらに本を抱えて歩いていたと書かれています。死ぬ間際のボリビア行軍でもそれは続き、最後に読んだ本はレジス・ドブレが持参した著書『革命の中の革命』(本書 p.946) に加え、対アルゼンチン工作の中心人物ブストスが持参したコルタサル『すべての火は火』で、「南部高速道路」が最高だったと述べた、とブストスが証言しています (Bustos Che Wants to See You p.293)。ブストスは画家でもあり、コルタサル自身の自作朗読LPのジャケットデザインをしたとのこと (同上p.244, 実物は以下のyoutube参照)。1967年7月末にボリビア政府軍の攻撃で奪われた荷物には、『革命の中の革命』とトロツキーの本が入っていたとのこと (タイボ『エルネスト・チェ・ゲバラ伝』下巻p.318). ただし具体的にトロツキーのどの本かは不明です。
コルタサル『すべての火は火』水声社 カバー 

目次に戻る


著書訳書インデックス YAMAGATA Hirooトップに戻る


Valid html5YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)