tty.

© 2000 Jamie Zawinski <jwz@jwz.org>
tty.


 ここ数年、工作のクールなプロジェクトを考えていたんだけれど、どうも実際にこれを作ることはなさそうだから、かわりにここに書いておこう。そしたらだれか他の人が作るだろう。だって、世界はこういうのを必要としてるんだから。

typewriter

 要するにだね、古くさいマニュアル式タイプライターをコンピュータキーボードに仕立てあげようってことだ(そして unix の標準エラーメッセージ ``enotty: not a typewriter(タイプライターに非ず).''をウソにしてやろうというわけ)。

 ご記憶のように(いや、記憶してないか。1970年代生まれなら、こんなもの使ったことないだろうしね)、タイプライターのメカニズムは、キーが下がると(力を入れてずっと下まで!)、細長い金属の棒がテコの原理で前に飛び出して紙を叩く。その紙は、ローラーに巻き付く形でタイプライターに喰わされている。

 基本的な発想としては、それぞれの棒の印字ヘッドがローラに ぶち当たるところを電極として使うことだ。それぞれの棒の支点部分は電気的にそれぞれ絶縁しておこう。それぞれの棒に電気が通っていて、ローラーの部分が接点になる(ローラーをなにか導電性のものでくるめばいい)。あとはちょっとした回路をこしらえて、50かそこらの回路が閉じたのをそれぞれ検出して、対応するコードをシリアルポートから送るようにすればいい。

シフトの処理はもうちょっと面倒だ。シフトキーの仕組みは、印字ヘッドが紙に当たるときの角度を変えることで字を変えるようになっているからだ。これには、メカニズムの内部のどこかにマイクロスイッチを埋め込むしかないだろう。

 とにかく、ローラーとの接点を使うやり方のほうが、それぞれのキーの下にセンサをつけるだけよりもずっとクールだと思う。ハックとしても、もとのメカニズムの仕組みに近いからずっと優れている。

 これでマニュアル式タイプライターのほうがコンピュータキーボードより 手首に優しいっていう噂が本当かどうかもわかるかも。

 あとは、8 インチモニタを持ってきて、その前に 27 インチのフレネルレンズをつければ、もう完璧


old phone

 ちょっと似たアイデアで思いついたのが、古いベルシステム時代の電話、あのでっかい黒い、電話会社分割前には唯一の電話だったものを見つけてきて、そこに 携帯電話を仕込むことだ。うん、もちろんかさばるけれど、でも電線のつながってないダイヤル電話になるし、しかもそれがちゃんと機能する。しかも、こいつなら巨大な電池を内蔵できるし……


jwz home cries for help Translator's Home

Valid XHTML 1.0!YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)