サンノゼはこの世の地獄なり。

© 1996 Jamie Zawinski <jwz@jwz.org>
san jose is hell on earth.


 カリフォルニア州サンノゼは、集合住宅開発みたいに見えるオフィスパークと、オフィスパークみたいに見える集合住宅開発が果てしなく広がる胸クソ悪くなる郊外スプロールだ。地平線まで広がる茫漠とした平原で、その手の吐き気を催させる癌みたいな育成物が目の届く限り広がっている。あるいは少なくとも、次の高速自動車道のランプか防音壁まで一面に。こういう建築物は、なにやら巨大な空飛ぶ地獄の装置にひり出されたのかもしれない。それが風景の上空を漂いつつ、一マイルおきにこうした邪悪な四角い プレハブ地獄を産み落とし続けるところが目に浮かぶ。

 それとスモッグの話はしたっけ? サンノゼの空気の質について言える唯一の誉め言葉は、ここがロサンゼルスじゃないってことだ。息を吸うのに、わざわざ空気をかみ砕く必要はないけれど、でも空は小便みたいな黄色い輪っかを地平線上に持ち続けている。

 マウンテンビュー(我が愛する雇い主 ネットスケープの本拠、同社に万歳三唱)はサンノゼのちょっと北にあるけれど、ほとんど同じくらいひどい。でも、町としては小さめなので、空気はましだし、プレハブの人を詰め込む箱もなんとか緑地帯で隠しおおせている。ドライブウェイごとにガキが 2.4 人いる。

 マウンテンビューには、喰うに値するものが何一つない。レストランは全部最悪。試すだけ無駄だよ(いやまあ、まともな寿司レストランが一軒あるけれど、 寿司はどうやったって失敗しっこないものだから)。(Translator's Note: Tut tut. Someday I hope you learn to appreciate the true art of Sushi.)

 さらに北へ向かうと、やがてたどりつくのがパロアルトで、ここはマウンテンビューに比べて一つ、たった一つだけ推奨できるものがあって、ここにはまともなレストランがホントに何軒かあるってことだ。

 それからいくつか半島の残りのベッドタウン・コミュニティが続いてから、ようやくサンフランシスコだ。ここは住むのに最高のところだ。本物の都市で、街で出くわすそこらの人々一度たりともコンピュータ展示会なんぞに出かけたことがない!

 それとサンフランシスコで最高なことの一つは、どこにいても腹が減ったら、連れに「あの通りの向かいの店で食べようか」と言えることだ。そしてそうしたときも、本当にまともな食事が食べられる。

 サンフランシスコから南に下れば下るほどひどくなる。サンフランシスコとサンノゼは、まるで変な生命力磁石の両極みたいだ。それとも『地底への旅』の地理みたいなもんで、北へ進めば進むほど、出くわす生物も高度に進化しているみたいな。

 離陸して周回軌道から現場を核攻撃しましょう。確実な方法はそれしかないわ。

訳注:最後のが何の引用か説明せずにすむことを祈る。ねえリプリー。


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