コンピュータ内やインターネットをうろつく

この節では、Nautilus を使ってマシン上のフォルダやファイルを管理したり、インターネットのwebページをブラウズしたいるす方法を説明しよう。

ホームフォルダを見よう

最初に Nautilus を起動すると、Nautilus ウィンドウにホームフォルダが表示される。Nautilus ウィンドウには3つの部分があって、フォルダについての情報が表示される:

ロケーションバー , ここはフォルダのパス名を表示する。

サイドバー , このフォルダを表現したフォルダのアイコンが表示される。

メインパネル , フォルダ内のアイテムを表現したアイコンが見えるところ。

Nautilus

図 3. ロケーションバー、サイドバー、メインパネル

ホームフォルダは、デスクトップにも家のアイコンとして表示されている。家のアイコンをダブルクリックすると、新しい Nautilus ウィンドウが開いて、ホームフォルダが表示される。

ホームフォルダについて一言:ユーザレベルの設定次第では、ホームフォルダはデフォルトの Nautilus ホームフォルダになるかもしれない。ここにはコンピュータについての基本情報と、便利なアプリケーションへのポインタが入っている。あるいは、Linuxの設定でホームフォルダを変えたら、それが表示される。 (普通は /home/ ログイン名 になっている)。

ファイルやフォルダをうろつく

ツールバーのナビゲーションボタンや、Nautilus ウィンドウのアイコンを使うことでフォルダ間を移動できる。

Tip 試してみよう
 

ホームフォルダを起点にして、ハードディスクの中をうろついて見よう:

  • ホームフォルダを見るにはホーム(Home) ボタンを押す。

  • ホームフォルダの入ってるフォルダを見るには――つまり、ディレクトリを一段上がるには――上へ(Up)ボタンを押す。

  • ホームフォルダへもどるには、もどる(Back)ボタンを押す。

  • フォルダの中身を見るには、そのアイコン(ふつうはフォルダの形のアイコンだ)をダブルクリックしよう。

  • 見ている間にフォルダの中身が変わったと思えば、更新(Refresh)ボタンを押して情報を更新できる。

  • アイテムの読み込みを中止するには、停止(Stop)ボタンを押す。

ツリー

コンピュータ内のファイルやフォルダを見渡すには、ツリーを使おう。フォルダを選んで開いていくより、ツリーを使う方が手早く移動できるという人は多いよ。

ツリーを見るには、サイドバーの下のツリー(Tree)タブをクリックしよう。もう一度クリックすると、ツリーは表示されなくなる。

ツリー(Tree)タブが見えないときは、サイドバーを右クリックして、出てくるメニューから「ツリー」を選ぼう。

起点――ツリーのてっぺん――はroot ディレクトリでスラッシュ (/) で表現される。root ディレクトリとなりの表示/非表示三角形をクリックすると、コンピュータの全フォルダ・ファイル一覧が開いたり閉じたりしない。コンピュータ内のアイテムは、階層構造で配置されている。root ディレクトリは、コンピュータの中のロケーションだけじゃなくて、ネットワーク上のロケーションも表示しているかもしれない。(注: / で表示されている root ディレクトリ以外に、root という名前のディレクトリもあるので注意してね)

Tip 試してみよう
 

ツリー内のフォルダを開いたり閉じたりしよう:

  • ツリーのフォルダを開いたり閉じたりするには、その隣の三角マークをクリックしよう。

  • メインパネルにフォルダの中身を表示させるにはツリーでフォルダの名前をクリックしよう。

ファイルを見て開く

アイコン表示と一覧表示

初めて Nautilus を起動すると、フォルダやファイルはアイコンとして表示される。これがアイコン表示だ。

Tip 試してみよう
 

ファイルやフォルダを二つの表示方法で見てみよう:

  • フォルダの中身を一覧表示で見るには、表示方法(View as)ポップアップメニューをクリックして一覧表示(View as List)を選ぼう。

  • 一覧表示のアイテムをソートするには、表頭の部分(名前、サイズ、種類、変更日付)の部分をクリックしよう。

  • アイコン表示にもどるには、表示方法(View as)ポップアップメニューをクリックしてアイコン表示(View as Icon)を選ぼう。

  • アイコンビューでアイテムをソートするには、表示(View)メニューを開いて、レイアウトのオプションをどれか選ぶといい(レイアウトのオプションについて、詳しくは ファイルの整列を選ぶ を参照)。

表示方法ポップアップ

図 4. 表示方法(View as)ポップアップメニュー

ズームイン/ズームアウト

一覧やアイコン表示で、アイテムの大きさを拡大縮小できる。また、アイコン表示では個別のアイコンを拡大縮小もできるよ。

Tip 試してみよう
 

アイコン表示や一覧表示で、アイコンを拡大縮小:

  • 全アイコンをまとめて拡大縮小するには、ロケーションバーの プラス (+) とマイナス (-) 記号をクリックしよう。

  • もとの大きさに戻すには、プラス (+) とマイナス (-) 記号の間のマーク(ふつうは虫めがねマーク)をクリックしよう。

Tip 試してみよう
 

アイコン表示でアイコン一つを拡大:

  1. 拡大したいアイコンをクリックして選ぶ。

  2. 編集(Edit)メニューを開いて、アイコンの拡大(Stretch Icon)を選ぶ。アイコンのまわりにボックスが表示されて、その4隅に「取っ手」がついている。

  3. その取っ手をクリックしながらドラッグすると、アイコンの大きさが変わるよ。もとに戻すには、ESCキーを押そう。

  4. 拡大用の取っ手を消すには、アイコンから離れたところをクリックしてやろう。

アイコンを元の大きさに戻すには、まずそのアイコンをクリックして選ぶ。それから編集(Edit)メニューを開いて、アイコンのサイズ復元(Restore Icon's Original Size)を選ぶ。

アイコン表示でファイルをプレビュー

Nautilus ウィンドウでは、多くのファイルはそのアイコンを見るだけでプレビューできる。わざわざファイルを開かなくてもいいのだ。

Nautilus をビューアとして使う

Nautilus ウィンドウは、ファイルをアプリケーションで開かずに中身を見るのに使える。アプリケーションをたちあげずにビューアを使うと、時間もメモリも節約になる。

ほとんどのテキストファイルは、アイコンをダブルクリックすると自動的に Nautilus ウィンドウに表示される。でも、一部のファイルだと、その対応アプリケーションが開いちゃう。こういうファイルのプレビューには、そのアイコンを右クリックして、開くアプリケーション(Open With)を選ぼう。そして、適切なビューアを選んでやる。

注:ファイルをダブルクリックしたときに、自動的に開くアプリケーションやビューアは自分で指定できる。 ファイルを扱うアプリケーションを選ぶ を参照してね。

Nautilus ウィンドウがビューアとして使えるファイルの種類をいくつか挙げてみよう:

テキスト ASCII テキスト, HTML
画像 GIF (アニメーションなし), JPEG, PNG, SVG (対話機能はなし), XPM
音楽 AIFF, MP3 (ハードディスク上の MP3 ファイル), RIFF, WAV

個別ファイルを開く

Nautilus ではいくつかの方法でファイルを開ける:

注: もし使いたいアプリケーションが開くアプリケーション(Open With)を選んだ時に出てこなければ、一覧に自分で追加しよう。 ファイルを扱うアプリケーションを選ぶ を参照してね。

MP3 ファイルの参照と再生

Nautilus は、MP3 ファイルを楽しむために、専用の機能を持っているんだ。「音楽表示」(View as Music) オプションを使うと、MP3ファイルの入ったフォルダを設定して、自分の好きな曲の入ったアルバムにしてから、そこに指定のアルバムカバー(画像ファイル)をくっつけることができる。

Tip 試してみよう
 

MP3 ファイルのコレクションで、カスタムの音楽アルバムを作ってみよう:

  1. MP3 ファイルの入ったフォルダを指定。

  2. 表示方法(View as)ポップアップメニューをクリックして音楽表示(View as Music)を選ぼう。

メニュー

図 5. 表示方法(View as)ポップアップメニュー

この表示方法だと、フォルダの中の MP3 ファイルだけが表示される。それぞれのファイルについて、題名、アーティスト、ビットレート、演奏時間が表示される。

アルバム内のトラックを再生するには、音楽プレーヤーの「再生」ボタンをクリックしよう。選んだトラックの再生が始まる。終わったら、自動的に次の曲がかかる。あるいは、ファイルをダブルクリックしても再生できる。

Nautilus

図 6. 音楽プレーヤー

再生(Play)ボタン

一時停止(Pause)ボタン

停止(Stop)ボタン

巻き戻しや早送りには、スライダを動かそう。

お望みなら、その音楽入りフォルダにカバー画像をつけることもできる:

  1. MP3ファイル入りのフォルダを指定。

  2. 表示方法(View as)ポップアップメニューをクリックして音楽表示(View as Music)を選ぼう。

  3. Nautilus ウィンドウの右下すみにあるカバー画像設定(Set Cover Image)ボタンをクリックする。

  4. 自分の使いたい画像ファイルをブラウズして探す。見つけたらそれをクリックする。

  5. OKをクリック。

フロッピーディスクや CD-ROMをマウント

CD-ROM ドライブやフロッピードライブにディスクが入っていたら、それをデスクトップからマウントできる。以下のようにしよう:

  1. ディスクがドライブに入っていることを確認。

  2. デスクトップを、どこでもいいからクリック(でもウィンドウの中はダメよ)。そして出てきたポップアップメニューから ディスク -> フロッピー または ディスク -> CD-ROM を選ぶ。

インターネットをうろつく

Nautilus は、Webページを眺めたり、FTP サイトを見たりするブラウザにもなるのだ。

Web ページを見るには、その Web アドレス (URL) をロケーションバーに入力してやる。

Tip 試してみよう
 

Eazelの Web サイトにつないでみよう。ロケーションバーに eazel.com と入力して、Enter キーを押す。 http: とか wwwとかはつけなくていい。

ロケーションバー

図 7. ロケーションバー

Web ページを見ているときには、Nautilus は追加でブラウザを選ばせてくれる。これはもっと機能の多いブラウザでそのページを見たいときのためだ。別のブラウザを選ぶには、サイドバーのボタンをどれか選ぼう。

サイドバー

図 8. サイドバー

参照履歴を見る

コンピュータやインターネットをうろつくとき、前にいったページやファイル、フォルダにもどりたいときがある。

これまでの参照履歴を見るには、やり方が3つある。

参照履歴の一覧をクリアすることもできる。するとジャンプ(Go)メニュー、履歴(History)タブ、戻る (Back) や (Forward) ボタンの下の履歴は全部なくなる。

参照履歴の一覧をクリアするには:

お気に入りの場所をブックマーク

たぶん、どこかの場所はしょっちゅうチェックするようになるだろう――どこかのウェブページ、コンピュータのどこかフォルダ、好きな写真やテキストファイルとかね。この場合、簡単にそこに行けるように、Nautilus でブックマークを作っておける。

ブックマークをつくる

アイテムのブックマークには:

  1. ブックマークしたいアイテムに行こう。たとえば、 http://www.happypenguin.org/ とか。

  2. ブックマークメニューを選んで、ブックマークの追加を選ぶ。

  3. ブックマークを使うには、ブックマークメニューを開いて、出てきた一覧から好きなブックマークを選ぼう。

組み込みブックマークを使う

Nautilus は、ブックマークメニューの中ほどに、いくつか組み込み済みのブックマークをフォルダにまとめてある。これは、Linux ユーザに役にたつ組織や企業に連れて行ってくれるものだ。

ユーザレベルが中級か上級なら、組み込みブックマークをオフにできる:

  1. 設定(preferences)メニューを選んで、そこからさらに設定(preferences)を選ぼう。

  2. 設定(preferences)ダイアログボックスの左手の行で、ナビゲーション(Navigation)を選ぼう。

  3. ブックマークメニューに組み込みブックマークは含めない(Don't include the built-in bookmarks in the Bookmarks)を選ぶ。

  4. OKをクリック。

設定メニュー

図 9. 設定(Preferences)メニュー

ブックマークの編集

ブックマークの名前を変えたり、位置を変えたり、削除することもできる:

  1. ブックマークメニューを開いてブックマークの編集を選ぶ。

  2. 編集したいブックマークを選ぶ。

  3. そのブックマークの新しい名前か場所を入力するか、削除をクリックする。

  4. ブックマークの編集が終わったら、ダイアログボックスを閉じる。