3.5. GNOME をどこか/opt/gnomeみたいな別のところに入れたいんだけど?

GNOME だけをまとめて、GNOME だけのディレクトリに入れておきたいという人も多い。こうすると、非常時にアンインストールするのが楽だし、GNOME にアクセスできる人をコントロールするのも簡単だし、GNOME ディレクトリをほかのシステムにエクスポートもできる。これをやるには、ちょっと事前の準備がいる。ここでは、ld.so を使っていて、全ユーザが GNOME にアクセスできるシステムでの例を、一歩ずつ説明していこう。ここでは、GNOME を/opt/gnome ディレクトリに入れるものとする。/opt/gnome を、好きなディレクトリに置き換えてもらえればいい。

いちばんだいじなことは、システムが GNOME のバイナリを /opt/gnome/binで、ライブラリを/opt/gnome/libで、 man ファイルを/opt/gnome/manで見つけられるようにすることだ。まず、いまのディレクトリをつくっておこう。そして/etc/ld.so.conf に次の一行を加える: /opt/gnome/lib。終わったらldconfigを実行。次に、/etc/profileに次の一行を加える:export PATH="$PATH:/opt/gnome/bin" 最後に、/etc/man.configに次の一行を加える:MANPATH /opt/gnome/man

もう一つ問題として、GNOME がいろいろファイルを置いておくディレクトリがあって、それはよそにあったほうが都合がいいということだ。これをいちばん簡単にやろうとしたら、シンボリックリンクを使おう。次のようにタイプする:

$ mkdir /opt/gnome/share
$ cd /opt/gnome/share
$ ln -s /usr/share/locale locale
$ ln -s /usr/share/aclocal aclocal

さあこれで、コンパイル時に/opt/gnome を prefix として使える。それには、 ./configure コマンドに --prefix=/opt/gnome というオプションをつければいい。もちろん/opt/gnome以外のどこか特殊な場所におきたければ、上の例すべてで/opt/gnomeのかわりにそのディレクトリを使えばいい。