森嶋通夫 (Michio Morishima), 1923-2004

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 L.S.E. の孤高の経済学者で、新ワルラス派のルーツを完全に捨てたことはないものの、ジョン・フォン・ノイマン の 1937 年の拡大経済モデルに対する最も熱烈な支持者。結果として森嶋はそのキャリアの大半を、フォン・ノイマンモデルの探求に費やし、既存経済理論(特にリカードマルクスワルラスヒックスの理論) をノイマンモデルの形に翻訳してきた。

 森嶋は、新ワルラス理論の他の面でも影響力を持っていた――特に、線形生産理論、安定性理論、資本理論(かれはこれに turnpike 定理を提供した)、そして需要理論。このすべてにおいて、森嶋は重要な貢献をしてきた。かれの各種のめざましい論文のうち、どれがかれの最高傑作かを決めるのは、なかなか難しい(当の森嶋は、新しい本を出すたびに「これぞ決定版」と言いたがる) が、たぶんかれの Equilibrium, Stability and Growth (1964) が新ワルラス派経済学に最大の影響を与えただろう。

 森嶋はまた、古典リカード体系への関心再興の立役者でもあった。かれは 1960 年代のケンブリッジ資本論争にも参加したし、「転形問題 (transformation problem)」をめぐるマルクス派論争にも加わった。常に折衷的な森嶋はまた、日本や世界全般の歴史、社会、経済条件に関する考察をいくつか書いているものの、晩年に近づくにつれてそれらはまともな分析というよりも素人社会学に近い、現代日本への恨み節となりがちだった。

森嶋通夫の主要著作

森嶋通夫に関するリソース


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