ヘンリー・ダニング・マクラウド (Henry Dunning Macleod), 1821-1902.

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 イギリスの畸人(きじん)の見本みたいなヘンリー・ダニング・マクラウドは、いまでも経済学の派手な人物の一人だろう。ケンブリッジで教育を受けた法律家で財務屋で、アマチュア経済学者。経済理論や金融理論について大部の著作をたくさん書いたけれど、その書き方は印象的ながらも異様なものだった――法律用語だの、変な古文書からの得体の知れない参照文献だの、風変わりな数学だのがちりばめられているのだ。労働価値説に強硬に反対したマクラウドは、長期価格の決定に主観的「需要と供給」メカニズムを開発した――そして限界効用の逓減という概念も考案。ジェヴォンスはかれをきちんと限界革命の先人としている。かれは経済学の「科学的」特徴の大ファンで、経済学を「社会科学の女王」と呼んでいる。

 マクラウドはその弁護士としてのすごい能力を使って、古典リカード派の論理展開をギタギタに批判して熾烈な攻撃を浴びせた――おかげで新しい友だちもできたけれど、アルフレッド・マーシャルの逆鱗にも触れた――おかげでかれは一生、学問の主流からは排除された。また、当時の金融スキャンダルに関わっていたこともあって、何度も大学で教授職を得ようとしたけれど失敗している。

 マクラウドの銀行に関する著作は、もっといい目を見た――「悪貨は良貨を駆逐する」というのを「グレシャムの法則」と命名したのはマクラウドだ。お金と富に関する「信用理論」は Theory of Credit (1889) なんかで展開されている。たぶんこれがかれの一番独創的な成果だろう。でもそのかなりの部分は バークリー, ロー, ボワギルベールステュアートなどの「反金属派 (anti-metallist)」理論に先取りされてはいるけれど。特に学派は形成していないけれど、コレージュ・ド・フランスのミシェル・シュヴァリエという忠実な支持者を得ている。

ヘンリー・ダニング・マクラウドの主要著作

H.D. マクラウドに関するリソース


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