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ケインズ『雇用と利子とお金の一般理論』要約、23 章

山形浩生 (全訳はこちら

23章 重商主義、高利貸し法、印紙式のお金、消費不足の理論についてのメモ

Abstract

  1. 重商主義はそんなにバカにしたもんでもない。かれらの主張した保護貿易策は、当時の金本位制の下で金利を引き下げる政策ツールとしてはきわめて妥当なものだった。

  2. 高利貸し禁止例だって、古典派は市場に任せればいいというけれど、でもリスクの多い世界では金利が高くなりがちになってしまうから、抑えることも重要だ。

  3. ゲゼルもえらかった。かれが時限印紙式のお金を考えたのは、しっかりした考えに基づいて金利を下げるためだった。もっともかれの理論のほかの部分はダメだけど。

  4. 倹約だけしてもだめだよ、消費が増えないとだめだよ、というのを『蜂の寓話』できちんと言えたマンデヴィルもえらかった。

  5. また投資は貯蓄によるのではなく消費に対応するものなのだ、というのを指摘したホブソンもえらかった。かれらは現実の問題をちゃんと見て、不十分ながら実践的な答えを出した。古典派は問題そのものをないことにしてごまかしており、いくない。


本文

Section I

Section II

Section III

Section IV

Section V

Section VI

Section VII

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2011.10.10 YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)


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