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ケインズ『雇用と利子とお金の一般理論』要約、19 章おまけ
山形浩生 (全訳はこちら)
19 章おまけ ピグー『失業の理論』について
Abstract
- (これも本筋とは関係ないし、ピグー『失業の理論』を読む人もあまりいないだろうからパス。要旨は短いから本文読んでね)
本文
- 1. 古典派でもっともまとまりある失業の論理を展開しているのはピグー『失業の理論』
- 2. ただしこれは、数式をあれこれ分析してみると、結局すべて完全雇用を前提にしている。ある金利なり生産なりの水準のときの雇用量を計算して、それがどう変わるかを精緻に分析しているけど、その背後にある金利とかの想定をよく考えると、常に完全雇用を前提にした水準になっているわけ。つまりピグーの分析しているあらゆる時点で、失業は定義からして起きてないはずなんだよね。失業のない失業の理論!
- 3. がんばってるとは思うんだけど、でも結局は古典派理論では失業は扱えないのを示しただけという感じではある。
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YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)
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