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ケインズ『雇用と利子とお金の一般理論』要約、2 章

山形浩生 (全訳はこちら

2 章 古典派経済学の想定

Abstract

  1. 古典派の理論では、失業は労働組合が不合理に高い実質賃金を要求し、自発的に失業を選ぶから起きる。非自発的な失業なんてものはないはず。

  2. でもこの議論は変だ。労組は実質賃金なんか気にしない。労使交渉は名目の賃金をめぐるものだし、インフレになって実質賃金が相対的に下がっても、それで仕事をやめるやつはいない。

  3. また古典派理論の前提だと、名目賃金が上がると実質賃金もあがる。でも古典派の価格理論では、名目賃金が上がれば物価水準も上がるから、実質賃金は変わらないはずだ。一貫性がないぞ!

  4. これは古典派理論が完全雇用を前提としているから。不完全雇用では、非自発失業が発生するのだ。

  5. また古典派理論だと、供給は自分で生産を作り出す、つまりどんな水準の生産や雇用でも、需要価格と供給価格は同じだ。でもこれもちがう。


本文

Section I

Section II

Section III

Section IV

Section V

Section VI

Section VII

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2011.10.10 YAMAGATA Hiroo (hiyori13@alum.mit.edu)


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