山形道場 復活第 ?? 段要約: 花粉症をおさえる遺伝子組み換え米ができたそうな。こういう実用性ある遺伝子組み換えをもっと普及させて、無意味で感情的な反組み換え論をつぶしてしまってほしい。
花粉症の症状を抑える遺伝子組み換え米が、農業生物資源研究所と東大医科学研
究所、島根大の共同研究で開発されたとのこと。それを喰ったマウスは、アレルギー
反応が抑えられ、くしゃみが三分の一になったとか(マウスもくしゃみするのか)。
すばらしい。まだ動物実験の段階だけれど、はやく一般に流通するようにならないか
な。いまや国民病ともいえる花粉症に苦しむ人々(ぼくもちょっと症状がある)に
とっては大きな福音だろう。そしてそれが実現したら、もう一ついいことがある。た
ぶんこれによって、遺伝子組み換え作物というものがもつポジティブな可能性という
ものが圧倒的に多くの人に認識されるようになるだろう。そうなったら、現在大した
理由もなく悪者扱いされている遺伝子組み換え作物がもっと普及するようになってく
れるんじゃないか。
たぶん気にしてない人はまったく気にしていないと思うんだが、いま納豆でもポ テトチップスでも原材料表示のところを見ると、大豆やジャガイモとある横に(遺伝 子組み換え作物は使用していません)といった注がついている。わざわざ書くという ことは、遺伝子組み換え作物を使っているやつもあるのかと思って、おもしろがって 探してみたんだが、どうもないようだ。たぶん気にしている人は、遺伝子組み換え作 物は何か危険だとか、怖いとかいうすり込みを受けてしまっている。とりあえずそれ を避けようというので、みんな横並びで同じことを書いているわけだ。
でも、本来であれば遺伝子組み換え作物には何もいけないところはない。通常は 偶然に任せている品種改良を、人工的に加速させるだけの話なんだから。そしてこれ までは、収量が増えますとか、殺虫剤を減らしても大丈夫とか、そういった生産コス トに関わる部分で主に改良が行われていた。でも遺伝子組み換え作物の可能性は、そ れだけにとどまるものじゃない。味がよくなるといった、消費者に関わる部分でも従 来品種よりもいい性質も出せるはずだ。遺伝子組み換えによって、既存の作物にはな いメリットが明確に打ち出せるということになれば、遺伝子組み換え作物であるとい うのが何か悪いことであるかのような今の表示も、意味合いがまったく変わってく る。遺伝子組み換え作物を使っているからこそその商品を買う、というような消費者 意識だって出てくるだろう。
これまでは、その遺伝子組み換えにしか出せないメリットというものが、一般消 費者にわかるような形では出てこなかった。でも、花粉症の症状をおさえる、という のはまさにここにぴったりあてはまる。きわめて多くの人が被害を受けて、社会全体 で毎年何十億というコストがかかっているものについて、はっきりしたよい効果があ がり、しかもそれは従来の作物では決して出せない。うまく出せば、たぶん消費者は いっせいに飛びつくだろう。そしてそうした具体的なメリットの前では、不安だとか 怖いといった漠然とした気分によるハードルなんか一瞬で蹂躙される。
そしていったんそれで遺伝子組み換え作物が特に怖いものでも危険なものでもな い、という認識が広まれば、その後ははやいだろう。もちろんそうなっても、変な教 条エコロジーに染まった人や、洗脳を逃れられない人たちはそうした作物をいやが り、反対してみたりするだろう。でもそうなったら、その人たちは今と同じく(遺伝 子組み換え作物は使用していません)の表示があるものを買えばいい。たぶんその頃 には、それはいまの(無意味な)自然食品みたいに、ちょっとお高いものとなってい るだろう。でも消費者としてもそうやって選択肢が増えることが、悪いことであるは ずがない。
というわけで花粉症緩和の遺伝子組み換え米がはやいとこ店に並んでほしいもん です。待ち遠しいな。
近況:みなさん、世の中にうんこな議論があふれすぎていると思いませんか。いっ たいうんこな議論とは何か、疑問に思ったことはありませんか。こんど、そういう本 を訳しました。
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